グリーン天職バイブル2013

幸せ目指す社会貢献の金融機関

城南信用金庫

 

 

 

理事長 吉原 毅(よしわら・つよし)

当金庫のこだわり : 銀行に成り下がるな

信用金庫は1844年にイギリスのマンチェスター郊外のロッチデールで生まれた協同組織運動がルーツです。当時のイギリスでは産業革命の進展により、貧富の差の拡大、道徳や倫理の衰退、人と人がバラバラになり孤独になるなど、さまざまな問題が起きていました。

これらは一言で言えば、人のつながりよりも、お金が中心の世の中になったこと、つまり資本主義の矛盾です。こうした中で、協同組織は、人々がお互いに助け合い、人間としての幸せを取り戻すための組織として創られました。

株式会社は利潤追求を目的とし、株式を多く持つ人が物事を決める権限を持ちます。お金さえあれば自分の思うままに企業を動かせるので、株式会社が中心となる社会は、人よりもお金が重視されてしまう拝金主義、物神主義(マモニズム)の社会となってしまいます。

これに対して、私たちの協同組織は「人を大切にする、思いやりを大切にする」という相互扶助の精神が原点です。運営にあたっては、出資金の多い少ないは関係なく、「一人一票」の平等な原則で、話し合いによって良識ある経営が行われます。信用金庫は、「儲かればいい」という金融機関とは対極にある、世の中を良くしていこうという協同組織の金融機関なのです。

城南信用金庫の実質的創業者である3代目理事長の小原鐵五郎元会長は、信用金庫は「中小企業の健全な育成」「豊かな国民生活の実現」「地域社会繁栄への奉仕」という3つのビジョンの実現を使命とする公共的な金融機関であるとよく話されていました。

「世の為、人の為に尽くせ」「銀行に成り下がってはいけません。あれは金儲けが目的ですよ」と我々を厳しく叱っていました。

さらに、明治35年に城南信用金庫の前身である入新井信用組合を創設した上総一宮藩最後の藩主であられる加納久宜子爵も、遺言で「一にも公益事業、二にも公益事業、ただ公益事業に尽くせ」という言葉を残しています。

このように当金庫は、その生い立ちからして、「地域を守り、地域の人々を幸せにする」ための社会貢献を目的とした公共的な金融機関であり、決して利益を目的とした「小規模な銀行」ではないのです。

経営者の志 : 人を大切にする、思いやりを大切にする

私は、昨年平成22年11月10日に理事長に就任しました。そこであらためて経営方針について考えますと、信用金庫には協同組合としての使命、ルーツがあるにもかかわらず、戦後の自由主義、高度経済成長、金融自由化、バブル経済、金融ビッグバンなど、アメリカ主導によるグローバリゼーションが進む中で、信用金庫も、企業本位の業績主義、収益主義、成果主義に走り、銀行との同質化が進展してしまったと思います。そこで今一度原点に回帰しようということで、皆で話し合い、新しいスタートを切ったのです。

当金庫のホームページに私たちの「経営方針」を掲げていますので是非ご覧いただきたいと思います。信用金庫の3つのビジョンに基づき、「人を大切にする経営」「思いやりを大切にする経営」として、「お金や利益を重視する資本主義や、自由主義の行き過ぎにより生じた『貧富の差の拡大』『道徳や倫理の衰退』等の社会問題を解決し、助け合い、誰もが幸せに暮らせる社会を実現するために生まれた協同組織の地域金融機関」と信用金庫を位置づけています。

企業には、機能集団としての組織の面と、全ての利害関係者の幸せを大切にするコミュニティとしての面の双方が必要だと思います。

良識は健全なコミュニティから生まれます。コミュニティとは人がお互いに出会い、話し合い、お互いに学びながら成長していく場所です。コミュニティは、感動、共感、感謝、良識、正義、活力、創造など、さまざまな豊かな営みが行われる大切な場です。

健全なコミュニティが構築できてこそ、初めて健全なお金の流れができるのです。私たちは、健全なコミュニティをつくっていくために、銀行の真似はしないと決めました。今、銀行でも投資信託や変額保険等、さまざまなリスク商品が取扱われていますが、私たちはマネーゲームには加担せず、お客様に損失を与える可能性のあるリスク商品は一切取扱っていません。

カードローンなど、遊興費を融資する消費者金融業務も一切行っていません。近年、自己責任原則の大切さが強調されていますが、「販売した後は、自己責任でお願いします」ということは、裏を返せば、自分に責任はない、無責任であると言っているのと同じことになります。そうした考え方、姿勢では、決して信頼関係を築くことはできません。

2012年は「国際協同組合年」です。なぜ今協同組合なのかと考えますと、リーマン・ショックなどの出来事を踏まえて、市場原理主義や資本主義経済のメカニズムが本当に人間の幸福にプラスに働いているのか、問い直しをする時期を迎えているのだと思います。

お金が万能だという資本主義社会は、人の幸せは何かとか、人と人の関係は本来どうあるべきかといった本質的な問題から外れていく性質を持っています。貧富の差、格差を生み、人と人のつながりを断ち切ってしまいます。いまや年間3万人もの人が孤独に陥り自殺していることや、日本人の愛社精神が世界最低なのも、お金が万能という考え方と関係があると思います。

世界が協同組合にこれからの方向性があるのではないかと注目しています。私たちもコーポレート・ガバナンスのあり方等、原点を踏まえた上で、新たな時代に即応できる態勢を作っていきたいと思っています。

特筆すべき「環境・CSR」活動 : 社会貢献活動について

東日本大震災への対応としては、被災した方々を支援するため、金庫として3億円の寄付を行いました。役職員とお客様に呼びかけた義援金も1億円を超えました。被災後すぐに車で東北各地に向かい支援物資を届けました。各支店単位でも、街頭での募金活動や、東京に避難してきた方々に支援物資をお届けするなど、さまざまな活動を行っています。

被災地へボランティア140名を派遣し、炊き出し等の活動を行いました。また、被災した東北の信用金庫から、内定を取り消した学生を引き受けてもらえないかとの話があり、岩手の宮古信金から6名、福島のあぶくま信金から4名、合計10名を受け入れました。

福島の原発事故を受けて、4月1日に「原発に頼らない安心できる社会へ」というメッセージをホームページに掲載するとともに、徹底した節電運動に取組み、4月から9月まで、毎月、前年比3割以上の電力削減を成し遂げました。

さらに、節電に向けた取組みをお客様にも広げていただこうと考え、省電力のための設備投資をされるお客様に当初1年間は無利息で融資する「節電プレミアムローン」、省電力のため10万円以上の設備投資をした方に最高100万円まで金利1%で1年間お預かりする「節電プレミアム預金」、自宅の電気使用量を前年同月比30%以上削減した方に信ちゃん貯金箱と福袋を進呈する「節電応援『信ちゃん福袋』プレゼント」という新商品、サービスを実施しました。

また、事務センターにソーラーパネルを設置するとともに、全店に自家発電設備を導入し、世田谷支店をはじめ営業店へのLED照明の導入を進めています。

10月2日には、被災地の方々を元気づけようということで、東北の少年野球チーム3チーム、城南地区の少年野球チーム8チームを東京ドームに招待し、当金庫の役職員ボランティア653名でお迎えして、「親善試合」と「読売ジャイアンツOBによる野球教室」からなる「がんばろう東北の子供たち!夢の野球アカデミーIN東京ドーム」を実施しました。

11月には、目黒区において、障害者施設の利用者による運動会のお手伝いを24名の当金庫職員がボランティア休暇を取ってお手伝いします。

経営者として、個人として思うこと

原発に頼らない安心できる社会をめざして

東日本大震災と、それに続く福島第一原発の爆発、首都圏も含めて放射能が広範囲に降り注ぐ中で、このままでは東日本はどうなってしまうのかという強烈な恐怖と不安を抱きました。自分たちの故郷を失うこととなった福島の方々の無念の気持ちを痛いほど感じるとともに、原発がいかに危険なものであるかと衝撃を受けました。

原発は安全でクリーンでコストも安いという政府や電力会社などの話を安易に信じて、安心して福島から電力供給を受けていたことを深く反省しました。

これだけの事態を引き起こしたことへの衝撃があれば、当然、原発をとめて総点検し、関係者が責任をとるべきということが共通認識だと思いましたが、驚くべきことに政府もマスコミも、「直ちに健康に影響はない」「原発がないと経済や国民生活が成り立たない」という発言の繰り返しでした。

これには非常に違和感と、同じ企業人として、あまりの倫理観の無さに、強い憤りを感じました。これは「原発を止めましょう」と皆で声を出していかなければいけないと思うようになりました。地域を守っていくことが使命である信用金庫として、単に預金や融資、それにお客様の相談に乗っているだけでは、もはや地域を守りぬくことはできない。

私は会社が大好きで、朝から晩まで働いています。そこには喜びも達成感もあり、社会に貢献し、多くの人たちとつながっているという満足感だってあるわけです。企業で働く方々は、それぞれ誇りを持って働いていると思います。

ですから「しょせん企業は社会的な発言などせず、金儲けだけを考えていればいいんだ」というニヒリスティックな事なかれ主義には到底、賛同できません。会社を含めた地域社会がピンチであるならば、何とか助けられないかと考える。仲間である信用金庫がひどい目にあったら、代わりに抗議の声をあげる。「義を見てせざるは勇なきなり」という論語の言葉がありますが、これが人間として当然のあり方でしょう。

企業は、人間と同じように社会によって生かされている存在です。それだけに企業は社会に感謝し社会に貢献していかねばならない。個人が生きているように法人も生きています。魂もあれば、理想もある。哲学だって、価値観だって、あるのです。そうであれば、社会に役立つために、そして自らのビジョンを実現するために、必要な行動をとるべきではないでしょうか。いま、それが何かと言えば、「原発に頼らない社会」というビジョンを打ち出し、行動することだと思うのです。

金融機関は黙って日常業務を行っていればよいという考え方もあります。しかし、今こうした危機的状況にあって、一人一人の人間、あるいは一つ一つの企業として行わなければならないことがあると思います。それは考えたことを、勇気を持って発言し、できるところから地道にやっていこうと呼びかけることではないでしょうか。

原子力発電は国策として推進されてきました。しかしながら、その議論の過程がゆがめられたものであったということは、マスコミを通じて国民もよくわかったと思います。ですから、それを十分認識した上で、地道に行動して変えていかなければいけない。その際、一部の方々の政治的な活動ではなく、普通の企業、普通の国民がそれぞれ考えて、変えていくことが必要ではないかと、私は思うのです。

理想の社員像 : 志と使命感と情熱、健全なコミュニティを復活

企業は何のためにあるのかということを私も日々考えながら経営に取組んでいます。企業は金儲けのために存在していると考えている人がいるのも事実です。果たしてそうでしょうか?

日本初の「会社」は坂本竜馬の作った「亀山社中」です。竜馬が会社を作った動機は「新しい日本の国づくり」でした。竜馬には「列強に屈することなく、我が国が自立、発展できる道を開く」という強烈な「志」があったのです。

そして、竜馬がこうした高い「志」を掲げたからこそ、それに共鳴した脱藩浪人が、お互いに力を合わせて活躍したのです。このように、日本企業の原点は「国家社会の必要に応えること」であり、「使命を果たそう」という情熱にあったのです。企業は、社会や皆の幸せのためにあるのです。企業とは、「志」を持って社会に何事かをなすもので、利益の追求が目的ではなかったはずです。

それだけに、私が社員に期待したいのは、自分のことよりも他人のことを考えられる人になって欲しいということです。自分のためでなく、お金のためでもない、「お客様と仲間を幸せにしたい」「日本を元気にしたい」という熱い思いを持って、皆で意見を語り合い、共感と感謝の気持ちを持って、世の為人の為に、誇りある活動を地道に継続していくこと、そうした前向きで明るい大きな気持ちをもって、人と人の心をしっかりとつなぎあわせ、健全なコミュニティを復活することが、今の時代において大切なことだと考えています。

若手職員から(1)

荻 拓司
部署 : 奥沢支店
職歴年数 : 3年7ヵ月(2011年11月1日現在)

入職の経緯

大学の合同説明会で城南信用金庫の説明を聞いた事がきっかけでした。当初、金融機関への就職はあまり考えていませんでした。しかし、城南信用金庫について、話を伺い、信用金庫とは何かということを初めて知りました。そして、城南について調べれば調べる程「裾野金融」の大切さ、「貸すも親切、貸さぬも親切」という考え方に感銘を受け、他の金融機関ではなく城南の職員となり、日本経済を支える中小企業を支援し、地域貢献したいと考えて入職を志望しました。

当金庫のいいところ、改善すべき点

当金庫の良いところは環境問題に取組む姿勢であると思います。東日本大震災後、原発に頼らない安心できる社会の実現をめざして、全店をあげて前年対比3割減を目標に節電に取組みました。その結果、今年度上半期ではマイナス30.3%の節電に成功しました。また、当支店では地域のイベントや行事に参加する等、地域社会を明るく元気にする活動も行っています。

営業活動を通してお客様から様々な相談を受けますが、それらに親身に、かつ的確に対応するには豊富な知識が必要です。そのために私たち職員は幅広い知識を身につけるため、日々努力をしています。今後、城南が地域のお客様のご期待に更にお応えしていくためにも、職員一人ひとりが、より幅広い知識を身につけていくことが課題だと思います。

私のやりがい

「預金は信頼のバロメーター、融資は地域貢献のバロメーター」と支店長からよく言われます。お客様から預金をお預かりすると、信頼を得ることができたと感じ、お客様に融資することができると、地域に貢献することができた実感して本当に嬉しくなります。日々のお客様との会話の中で、金融を通じてどのようにお客様のお役に立つことが出来るのかをよく考えます。また、お客様と共に泣き、笑い、そしてお力になって差し上げられた時、喜びを感じ、また自分自身が成長できたと感じることができます。

若手職員から(2)

木村 豪
部署 : 上星川支店
職歴年数 : 3年7ヵ月(2011年11月1日現在)

入職の経緯

まず、金融機関を志望した理由は、他業種に比べてお客様からの信頼・信用がより大切であることや、様々な世代の方と接する機会が多いこと、さらに公共性の高さが挙げられ、そのような高いモチベーションの中で自分自身が成長し、多くの方々のために尽くすことが出来ると考えたからです。

そして、金融機関の中でも特に当金庫を志望した理由として、健全経営・堅実経営を貫きながらも、金融界の横並びを打ち破ろうとする社風やお客様本位の姿勢が他金融機関に比べて強いところに魅力を感じたからです。

当金庫の良いところ、改善すべき点

良いところは、トップダウン型ではなく、現場の声を尊重する現場主義である点です。特に、若手の意見が多く取り入れられており、社内は風通しの良い環境です。また、東日本大震災に対する様々な支援活動を積極的に行うとともに、原発に頼らない社会の実現を訴えるメッセージを打ち出し、お客様の節電を応援する商品を提供するなど、社会貢献企業としての活動が迅速であり、なおかつ社会的な評価が高いところも、当金庫の良い点です。

また、当金庫はお客様とのフェイス・ツウ・フェイスでの触れ合いを大切にしていますが、今後は多様化するニーズにお応えできるように、システム面でもさらなる改善が大切になると思います。

私のやりがい

営業に出たばかりの頃にご融資をさせていただいた、ある個人のお客様から「あなたに声をかけてもらったおかげでこんな良い商品と出会えた。本当にありがとう」という言葉をかけていただきました。その時、「これがこの仕事の醍醐味だ」と思いました。確かに営業の仕事は厳しく、大変な面もありますが、「ありがとう」の一言ですべてが報われます。その言葉をいただけるように日々奔走しています。

ちなみに、先のお客様から「転勤するときは絶対に教えて」と言われているので、その時になったら一番に伝えたいと思います。

会社データ

会社名(団体名): 城南信用金庫
住所: 〒141-8710 東京都品川区西五反田7-2-3
業種: 金融業
資本金: (出資金) 557億円
設立年: 1945年
従業員数: 2148人
前期年商: (預金量)3兆4210億円
ホームページ: http://www.jsbank.co.jp

募集要項

求人者名: 城南信用金庫
所在地: 〒141-8710 東京都品川区西五反田7-2-3
職種名: 事務職
職務内容: 金融業務全般
採用予定数: 未定
応募資格: 2010年3月卒業、2011年3月卒業、
2012年3月卒業、2013年3月卒業見込
(大学院生・大学生対象)
勤務時間: 8:30~17:00
休日・休暇 : 土日・祝祭日、
年末年始、年次有給休暇制度、
育児介護休業制度、
長期連続休暇制度
賃金: 大学院卒 23万2000円
大学卒 22万円
就業場所: 東京都、神奈川県
試用期間と
本採用までの
期間と両条件:
待遇・福利厚生: 各種手当、通勤手当(全額支給)、
時間外手当、
世帯主手当、家族手当、
保養所(軽井沢・今井浜・京都)
備考:
応募方法: 下記サイトからエントリーしてください
http://www.jsbank.co.jp/saiyou/
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