グリーン天職バイブル2013

美しい棚田を次世代へつなげたい

特定非営利活動法人棚田LOVER’s

理事長 永菅 裕一(ながすが・ゆういち)

当法人のこだわり:「いのちの棚田」をみんなで守ろう

棚田での作物の栽培に力を入れています。棚田とは、山の斜面や谷間の傾斜地に階段状に造られている水田のことで、食料自給率が40%と非常に低いにも関わらず、過疎化・少子高齢化・労働力不足・赤字の経営・鳥獣被害等などのために放棄され、荒廃しています。

一方で、棚田景観の美しさ(心やすらぐ風景)・保水機能・洪水調整機能・地滑り防止機能・生態系保全機能などが見直されています。

その棚田をみんなで守っていくために「みんなで守ろう いのちの棚田」というメッセージを地域や都会の方々とともに作成しました。このメッセージを大切にして、地道に活動していくことで、多くの方々と想いを共有していきたいと思っています。

棚田では農薬・化学肥料を使わずに、都会や農村の方との農作業体験(田植え・稲刈り・収穫祭・餅つき)などの交流を通じて、農と人をつなぐきっかけづくりを行っています。

さらに、都市の商店街で棚田米や旬の農産物の販売、棚田のPR活動を毎月行っています。そのことで都市と田舎をおいしく安心安全な食べ物でつなぎ、都市と農村の交流を活発にしていきたいです。

経営の志:棚田の担い手を増やし、子どもたちに魅力を伝えたい

「あと5 年で、棚田がなくなってしまう!?」という地域の方々の切実な声を聞き、「美しい棚田を将来につなげたい!」と決意し、2007年5月に団体を立ち上げ活動を始めました(2010年3月NPO法人格取得)。

当法人が所属する兵庫県神崎郡市川町の地域で全168軒にアンケート調査をしたところ(2011年実施、回収率71・4%)、「あなたが所有する農地の跡を継ぐ人はいますか?」という問いに対して、34%が「いないし探していない」、9%が「いないが探しているところ」という結果が得られ、農業の担い手不足、放棄田増加の深刻さが浮き彫りになりました。

地域の方々の「棚田を守りたいけれど、自分の子どもには引き継がせたくない」という声、大学や商店街のイベントで棚田米を食べてくださった方の「お米が甘くてそのままでもすごくおいしかった」「また是非行ってください」「こんなに味が違うとは思わなかった」「生産者に感謝します」「今まで食べた中で一番おいしい」という喜びの声、稲刈りに参加してくれた後輩の「いただきますの大切さを改めて感じました」という率直な思いなどを聞きました。

そして、私自身も棚田のPRだけではなく「本当においしいものを作って、食べて喜んでいただきたい」との思いを強くし、大学院卒業後すぐに2年間の研修に行き、農業を実践しています。

親子で自然と触れ合い、収穫の喜びを感じる食育を実践しています。収穫した野菜を親子一緒に調理することで野菜・お米のでき方や季節を知ること、採れたての農産物を味わうことで食べ物を大切にする心を養うことにつなげています。

普段野菜嫌いなお子さんも、この日は食べることができ、家庭に戻ってからも、お手伝いをしたがるようになったという嬉しい知らせも届き、活動の励みになっています。

特筆すべきCSR活動:事業のすべてが環境活動

棚田保全が環境保全につながり、豊かな環境をつくる有機農業を拡大する活動もしており、当法人のすべての事業が環境活動、さらにCSR活動につながっていると考えています。その中でも古民家再生を通じて、3軒の古民家を借り、6名の移住者が地域の担い手となり、地域の方々にも喜ばれています。

経営者・個人として思うこと:生産と消費をつなぎ感謝し合える社会へ

棚田LOVER‘s の活動を通じて、棚田をつないできた地域の方々、農業が大好きな有機農家の方々、棚田米をおいしく食べてくださる方々、田植えや稲刈りに楽しんで参加してくださる方々、活動を応援してくださる商店街の方々など、非常に多くの生産者と消費者をつないできました。さらに活動を広げ、お互いに学び、感謝し合える社会を創造していきたいと考えています。

理想の職員像:棚田、農業に熱意がある人

まずは、農業、特に棚田保全に熱意があり大好きであることがとても大切だと思います。

その想いで地域の方の信頼や日々の活動が大きく違ったものになると日々感じています。

さらに、世の中も変えていけるような仲間を求めています。「棚田保全活動をしていることが世の中も変えていける」というくらいの思いがあり、心から信頼し合えることで、お互いに成長し日々の生活もより豊かにしていけるような職員が理想です。そのような方と共に棚田保全活動をしていきたいです。

 

若手職員から

橋岡 将基
棚田保全実践部
社歴:9カ月(2014年1月現在)

棚田でのボランティア活動があり、麦の植え付けなどを経験しました。

野菜の育て方を学ぶイベントに参加し、シュンギクを栽培、収穫することができました。

静岡県にある大仁農場の見学に行ったこともあります。大規模農場で、農地を耕さず作物をうまく育てられている所です。農業では、作物の性質だけでなく、土の質、温度などさまざまな点を考慮する必要があることを感じ取りました。

講演会などイベントでは、色んな方法で有機農業に取り組まれている方と、交流を楽しむことができます。

農業は1人でやっていると、自分がやっている農法以外に優れた方法があることを見落としがちだと思います。農が好きな人が集まっているからこそ、農業で収入を上げることや、やがては世の中もみんなで変えていくことができるかもしれないという希望が持てます。

会社データ

会社名(団体名): 特定非営利活動法人棚田LOVER’s
住所: 兵庫県神崎郡市川町谷915
業種: 農業
資本金: 10万円
設立年: 2007年
従業員数: 3名(会員:137名、団体会員8団体)
前期年商: 995万2281円
ホームページ: http://tanadalove.com

募集要項

求人者名: 特定非営利活動法人棚田LOVER’s
所在地: 兵庫県神崎郡市川町谷915
職種名:
職務内容: 棚田や畑での農作業、商店街での棚田PR・販売活動、棚田保全PRイベントのサポート
採用予定数: アルバイト2名
応募資格: 学歴学科など不問、棚田や農業に興味があることが望ましい
勤務時間: 週1日からで時間は相談
休日・休暇 : 労基法に準ずる(希望日を相談)
賃金: 時給800円(研修期間3カ月は700円)
就業場所: 兵庫県 神崎郡市川町・姫路市・神戸市
試用期間と
本採用までの
期間と両条件:
おおむね3カ月(時給700─800円)、その後、振り返りを行い、双方の意思の下、契約をします。
待遇・福利厚生: 当法人指定の保険に加入していただけます
備考:
応募方法: 問い合わせ先:永菅裕一 
090-2359-1831 
tanadalove■yahoo.co.jp
※■を@に変えて送信
※件名に「オルタナで見ました」とお書きください
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