1986年に片岡勝氏による日本初のフェアトレード店が生まれてから20年余。昨春経産省が「社会起業の認知は16%」と発表したのを受け、認知拡大に動き始めた任意団体がある。デジタル・ネイティブ世代の彼らの戦略とは。(聞き手 今一生)
本誌オルタナ15号 P42からの続き
鶴田 まず、CCCの公式サイトを通じて、各地の運営ブログの最新情報を知らせるためにRSSを拾って、トップページに表示したり、CCCの運営ブログに新たに参加する県の運営ブログをリンクしてその土地の運営委員会にスタッフが集まるように支援したり、mixiコミュニティでもすべての県について地元の社会起業家の団体サイトのリンク集を紹介するなどして、ネット上からサミットの開催支援を行っています。
江口 それに加えて、各地の運営リーダーたちと助け合えるようにメーリングリストを作って情報交換を行い、ある土地の運営委員会が抱えた運営上の悩みを他の県から解決事例を紹介してもらうことで早期に解決したり、開催告知をお互いに連携したりできるような準備をしています。
中村 実際、隣県どうしのつながりを作るために、近畿・京阪神エリアにある運営委員会のミーティングに顔を出してくれる方もいらして、助かっています。ちなみに、本部にもこの3人以外にスタッフがいるので、公式サイトでチェックしてほしいです。10―20代中心の若い組織です。
鶴田 もちろん、社会人スタッフも仕事の傍ら活動に参加していて、みなさん本業とからめながら、たとえばオリジナルのブログパーツを開発して開催告知を支援してくれたり、新聞社やテレビ局などの人脈を紹介してくれたり、各地では学生スタッフを集める発起人を務めてくださるなど、本当に忙しい中、時間を割いて僕らの活動を支援してくれています。
江口 僕自身、毎日のように社会起業家の方々と会っていますが、みなさん社会人の中でもかなり僕らの活動を理解して下さっている方々で、そういう社会人との連携なしにはサミットの運営はできないと感じています。
中村 学生だけのスタッフだと「学生ノリ」になってしまい、学生向けのイベントに社会起業家の方々が「学生が頑張っているから…」と同情目線で出演してくれるという従来のイベントと変わらないことになってしまいますから。社会起業家の活動を広く知らせる相手はあくまでも「市民」ですから、当然社会人がメインになります。だから社会人から見て評価されるだけの活動にしていかないとまずいですし、それには社会人の意見をわからないなりにも受け止めていかないと、簡単に「あー、難しい。できないから規模を小さくしちゃえ。自分たちで満足すればそれでいいや」ってことになりかねません。そうなると、ノーギャラで出演される社会起業家の方々に負担をかけるばかりではなく、サミットに足を運ぶ市民にも満足していただけないでしょう。
中村 そうです。そこで、「社会起業家ドキュメンタリー映像大賞2009」(Social Video Award 2009)でも、映像関係の学生だけでなく、ふだん映像制作の仕事をされているプロの社会人の方へも応募を呼びかけているんですよ。
(2009年08月19日掲載)