日本、アジアの企業統治ランキングで2位に: CG改革を評価

記事のポイント


  1. アジア企業統治協会(ACGA)がアジアの企業統治ランキングを発表した
  2. 日本は前回の5位から飛躍し、オーストラリアに次ぐ2位に急伸した
  3. コーポレートガバナンス・コードを通じて日本の企業統治が強化されていると評価した

アジア企業統治協会(ACGA)は12月13日、アジアの企業統治(コーポレートガバナンス:CG)を評価する「CGウォッチ2023」を公表した。日本は前回(2020年)の5位から急伸し、1位のオーストラリアに次ぐ2位となった。東京証券取引所の改訂コーポレートガバナンス・コードなどを通じて、上場企業の政策保有株式の売却が進むなど、ガバナンス強化が進んでいると評価した。(オルタナ編集部・北村佳代子)

日本、アジアのコーポレートガバナンスで2位に浮上

アジア企業統治協会(ACGA)は、アジアでのコーポレートガバナンス改善を目的とするNPOだ。今回、香港の金融機関CLSAとともに調査レポート「CGウォッチ2023」を公表し、「過去20年で順位が最も大きく変動した」ことに注目した。

順位変動で焦点を当てた一つが、日本の、前回(2020年)5位から2位への急伸だ。

PBR(株価純資産倍率)が1倍を割れている企業への改善要請や、資本コストを踏まえた株主価値の向上、取締役会の実効性向上を求めるなど、東京証券取引所や金融庁が強力にコーポレートガバナンス改革を推し進めている点を評価した。また企業に対し女性役員を最低1人選任するよう促している点にも言及した。

他の順位は、オーストラリアの1位は変わらなかったが、前回2位の香港が6位に急落した。 3位は、シンガポール(前回2位)と台湾(前回4位)となった。インド(今回6位)や韓国(今回8位)もそれぞれ前回から順位を一つ上げた。

北村(宮子)佳代子(オルタナ副編集長)

北村(宮子)佳代子(オルタナ副編集長)

オルタナ副編集長。アヴニール・ワークス株式会社代表取締役。伊藤忠商事、IIJ、ソニー、ソニーフィナンシャルで、主としてIR・広報を経験後、独立。上場企業のアニュアルレポートや統合報告書などで数多くのトップインタビューを執筆。英国CMI認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー。2023年からオルタナ編集部。

執筆記事一覧
キーワード: #ESG

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..