能登半島地震、輪島市の孤立集落にドローンで薬と軽油を輸送

記事のポイント


  1. 能登半島地震で初めてドローンによる物資輸送が実現した
  2. 旗振り役は日本UAS産業振興協議会だった
  3. 「2つの避難所にしかまだ物資を届けられていない」と悔しさを表した

能登半島地震支援で初めてドローンによる災害時の物資輸送が実現した。国内のドローン製造企業などから成る日本UAS産業振興協議会(JUIDA、東京・文京)が、石川県輪島市内の孤立集落に、ドローンを活用し薬と軽油を届けた。(オルタナ編集部・下村つぐみ)

災害時のドローン飛行は「航空法132条92項」に基づき活用される

JUIDAは、被害が大きい輪島市にドローンによる支援活動を自ら申し入れ、1月6日から現地での支援活動を開始した。1月11日現在、17人の操縦者などが交代しながら、ドローン15機を使って支援にあたっているという。

災害時のドローン活用の主な目的は、情報収集と物資輸送だ。今回は、建物の床下にドローンが入り、建物の土台の点検を行い、崩壊の恐れがあるかどうかの判断に貢献した。一見、影響を受けていない建物も土台の点検により、被害状況が明らかになったという。

1月8日には、避難所の鵠巣小学校に3人分の医薬品を輸送、11日には西保コミュニティーセンターに土木作業用機械に使用する軽油20リットルの輸送を完了した。災害時のドローンによる物資輸送は日本で初めての試みだった。

ドローンの技術開発やコンサルティングなどに携わるブルーイノベーション(東京・文京)、Liberaware(千葉市)、ACSL(東京・江戸川)、エアロネクスト(東京・渋谷)、ドローンオペレーション(東京・千代田)の5社が現地で支援活動に加わっている。

現地で支援活動を行うJUIDAの嶋本学参与は、「物資を届けるにしても、まず自衛隊の協力のもと、ヘリコプターを飛ばし、物資を届けられるかどうか確認する必要がある。テスト飛行を経てから、実際に物資輸送を行わなければならない」と実際の物資輸送までの道のりの長さを語った。

「改めて、自衛隊や県警、自治体、民間の支援団体それぞれの役割分担を含めた体制づくりを整えていく必要がある」(嶋本参与)

嶋本参与は「まだ2つの避難所にしか物資を届けられていない」と悔しさを表し、「少しでも新たなルートを模索し、支援範囲を広げていきたい」と話した。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #サステナビリティ

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