足立直樹:サステナビリティの追求が存在意義!? (下)

Image credit:Yukiko Matsuoka

■サステナブル・ブランドの作り方 第9回(足立 直樹)
サステナビリティを追求することが存在意義!? (下)「商品はメディアだった」

先の動画を見ていただければわかりますが、パタゴニアがサプライヤーに求める行動規範とは、以下の4つの分野です。

1. 調達(価格、生産能力、納期)
2. 品質
3. 社会に対する責任
4. 環境に対する責任

1と2は当然ですが、3と4をしっかりと掲げているところがパタゴニアらしいところです。そしてさらにすごいのは、この4つのどれもが同じ重みを持っているということでしょう。

つまり、いくら品質や価格が良くても、社会に対する責任や環境に対する責任が果たせていないサプライヤーからは、調達しない。その考え方が多くのユーザーを惹きつけているのであり、それに必要な価格をユーザーは喜んで負担してくれているのです。

しかしもちろん、これは生易しいことではありありません。この行動規範を守るためにいくつもの課題があることは、パタゴニアの担当者も認めています。サプライヤー工場で働く従業員が、きちんと生活できるような賃金を支払われていることはその一つです。

これはコストに直結する問題です。それをきちんと払ってください、とサプライヤーに要求することで、パタゴニアはサプライヤーにだけでなく、自分たちにも大きなチャレンジを課しているのです。

また、工場だけでなく、時にはサプライチェーン最上流の畑まで遡ってこの規範が守られているかを確認する必要があります。「えっ?そんなことをやっているのか?」と思われるかもしれませんね。信じられなかったらぜひ、パタゴニアのウェブサイトで、どれか適当な商品を選んでみてください。

続きは「サステナブル・ブランド ジャパン」サイトへ

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #CSR

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