「工場直販」のファクトリエ、社会起業家の世界大会に挑戦

スコッチウイスキー「シーバスリーガル」を展開するシーバスブラザーズ社は2015年から、社会起業家のグローバル・コンペティション「CHIVAS VENTURE(シーバス・ベンチャー)」を開催している。総額100万ドル(約1億円)の助成金をかけて世界各国からのファイナリスト30人が競う世界大会に、日本からは工場直結ファッションブランド「Factelier(ファクトリエ)」を展開するライフスタイルアクセントの山田敏夫代表取締役CEOが出場。6月12日まで助成金の一部、25万ドル(約2700万円)の分配を決めるオンライン一般投票が行われている。(オルタナ副編集長=吉田広子)

ファクトリエを展開するライフスタイルアクセントの山田敏夫代表取締役CEO(中央)

今年のシーバス・ベンチャーは、世界から約6000のスタートアップ企業から出願があった。 そのうち、30カ国で選ばれた代表者30人がファイナリストとして、7月にロサンゼルスに開かれる世界大会に出場する。

日本代表のファクトリエは、高い技術と志を持つ日本のアパレル工場と直接提携し、消費者に最高品質の商品を適正な価格で提供するファッションブランド。山田CEOは、過剰な原価抑制を強いられ、廃業・倒産が相次ぎ、世界に誇る日本の技術が途絶えてしまうという危機感から、ファクトリエの「工場直販」の仕組みを構築した。

日本のものづくりから世界一流ブランドをつくること、作り手(ものづくりの担い手)と使い手と社会の間に、持続可能かつ有益なリンクを構築することを目指す。

山田CEOは全国のアパレル工場を年間100以上訪ね歩き、その中でも、一流ブランドから生産を依頼されるような高い技術と志を持つ45工場と提携している。現在は、自社ECサイトのほか、銀座・熊本・横浜・名古屋の4店舗を展開。2017年1月には台湾に海外1号店をオープンした。

シーバス・ベンチャーのオンライン投票では、総額100万ドルの助成金のうち、投票率に応じて25万ドルの助成金がファイナリストに分配される。

シーバス・ベンチャーのウェブサイト内にあるファイナリストのプロフィールページで、「投票/VOTE」をクリックして投票できる。投票は6月12日まで受け付けている。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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