オルタナ本誌 連載「フェアトレードシフト」(57号)から

「フェアトレードといいながら、現地の生産者までお金がしっかり届いていないことがあると聞いたが本当か」

先日、あるセミナーで受けた質問である。残念ながら、この質問に対する答えは「イエス」。しかし、この「イエス」は単純ではなく、実は奥が深い問題だ。

コーヒーやカカオなど、開発途上国で生産に携わる小規模農家がフェアトレードの認証を受けようと思ったら、個人単位では認証を取れないため、まずは地域の農家たちと生産者組合を結成する。

小規模な農家は土地も小さく収穫量も限られており、交通手段や情報などの欠如もあり、個人単位では輸出業者や海外に直接売ることもできない。仲買人に頼らざるを得なくなり、彼らとの関係において常に不利な立場から抜け出せない。

そこで組合を作ることで、生産量がまとまり、交渉力や組織力を高め、フェアトレードで受け取ったプレミアムというプラスアルファの資金で、品質や生産性を高め、組織や地域の発展を目指す。

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