【連載】世界のエコホテル巡礼
今回紹介するエコホテル:SORANO HOTEL(東京都立川市)
印象的なホテル名に惹かれ、とりもなおさず向かったのは、新宿から30分で到着する立川市だ。JR駅を後にし、ほんの数分歩けば新街区として誕生した再開発地区「GREEN SPRINGS」(3.9万平方メートル)に到達する。

目指す「SORANO HOTEL」は、国営昭和記念公園に隣接し開放感のある環境にあった。ホテル開業は2020年6月8日。新街区はレストランや店舗、美術館、イベントホールなどが集まり、「空と大地と人がつながる、ウェルビーイングタウン」としての再開発である。新街区同様、ホテルはメインコンセプトを「Well-Being」と掲げている。
ウェルビーイングとは、エコロジーや流行のSDGsとも異なり、スパの求める「癒し」とも違う。「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)をいう」(1948年、WHO)との概念である。

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのアドバイザー、コンサルタントも。著書多数。公式サイト:www.kyokosekine.com