【連載】世界のエコホテル巡礼

今回紹介するエコホテル:ハレクラニ沖縄(沖縄県恩納村)

メインダイニング「シルー」は沖縄食材で作られるイノベーティブな料理。レストラン名のシルーは沖縄の言葉で「白」を意味する

エコなポイント
1,館内照明90%以上にLED使用
2,ベランダのガラス戸の開閉に合わせエアコンの自動停止・作動システム導入
3,サンゴ保護と自然環境保護に役立てるため関連商品考案中

沖縄本島にある恩納村は、那覇市の北約50㌔㍍、本島のほぼ中央部の西海岸側に位置している。西は全域海岸であり、村の最大の特徴がサンゴ礁海域をはじめとする貴重な自然環境ということで、それゆえに、この自然環境がもたらす開発しにくい村として衰退にもかかわっている。

そこで村は地域資源を生かして「恩納ブランド」を確立しようと、2018年7月に「サンゴの村」を宣言。役場の作る恩納村未来都市計画内には、「世界一サンゴに優しい村づくりを目指して各種プロジェクトに取り組む」と掲げている。そんな矢先、恩納村に、世界の最高級ブランド・ホテルとして知られるハワイの老舗ホテル「ハレクラニ」が、2019年7月に「ハレクラニ沖縄」として華やかに開業した。

全景が望める美しい俯瞰写真。左側がビーチウィング、右がサンセットウィング。
ヴィラ5棟は手前中央に建つ

ハワイの「ハレクラニ」開業は、1932年完成の本館とバンガローの37棟を擁している。そして1981年以来、三井不動産の所有となり、初の海外進出の場に選ばれたのが沖縄であった。恩納村の美しい海はハワイにも劣らないばかりか環境も素晴らしい。

ハワイの4倍もある8万7千平方㍍の敷地に建つホテルには天然温泉も湧出している。客室数は全360室、さらに83─165平方㍍の豪華なヴィラがあり、そのヴィラにはプライベート温泉が設置されている。

1 サンセットウィング最上階のオーキッドスイート(294㎡)は2寝室、
ダイニングエリア、プライベートプールやジェットバス付き
2 ハワイでもアイコンであるオーキッドの描かれた「オーキッドプール」はここ沖縄にも。
他にも4ヵ所にプールが設置
3 全部のガラス戸を開け放ちシーブリーズに包まれるサンセットウィングのメインロビー。
水平線に沈む夕陽が最も感動的に見える場所

今、ホテルの環境対策が厳しく求められる時代、「ハレクラニ沖縄」も例外ではない。

恩納村主導で開催される月一度のビーチクリーニング活動には積極的に参加(現在休止中)。また館内のブティックで販売するエコバッグの売り上げの20%を恩納村珊瑚保護基金に寄付している。さらに興味深いのは、今後、ホテル提供のアクティビティとして、ホテル近海での珊瑚再生プログラムも企画中だ。

サンゴ再生のために、サンゴの「苗」をつくり、ゲストは希望で植え付け作業の参加や見学もできる(現在休止中)。他方、海洋生物保護に関するレクチャー実施も予定するなど、CSR、SDGs(持続可能な開発目標)に準ずる対応も継続中だ。

スーパーラグジュアリーなホテル・ブランド「ハレクラニ」だからこそ、それに伴うクオリティの発信、世界が注目する先進的な環境対策を沖縄から発信してほしい。

ハレクラニ沖縄
部屋数:360室
レストラン、宴会場、バー、スパ、フィットネスジム、プール、クラブラウンジ
料金:1泊1室4万5千円〜(税・サ別)
住所:沖縄県国頭郡恩納村名嘉真1967-1
web:https://www.okinawa.halekulani.com/
TEL:098-953-8600

せきね・きょうこ
フランス、スイスでの学生生活&職業キャリアとネットワークを生かし94年ジャーナリスト界へ。日本のホテル旅館も含め世界で取材。連載、著書多数。