青山商事は、繊維製品に関する世界的なサステナビリティ認証ラベル「エコテックス メイドイングリーン」を取得したビジネスシャツを、「洋服の青山」全店とオンラインストアで2月10日から順次販売を開始した。同社は「同認証を受けた男性用シャツを販売するのは、日本で初めて」としている。(山口勉)
「エコテックス」(Oeko-Tex)はスイス・チューリヒに本拠を置く国際認証機関で、繊維や皮革製品を対象にしている。世界100カ国以上、20万件以上の実績があり、350種以上の有害物質を対象とした安全証明を実施している。排水や労働環境なども含めた企業や工場の生産体制、トレーサビリティもカバーする。
同社では2017年から「エコテックス スタンダード100」認証を取得した商品を取り扱ってきたが、今回発売のシャツは、それに加えて環境や社会に配慮した「エコテックス ステップ」認証を取得した工場で生産することで、エコテックスのうち最高峰の「メイドイングリーン」ラベルを取得した。
生産工場に関する「エコテックス ステップ認証」は、「品質管理・環境への取り組み・従業員の安全や衛生など、審査・監査対象が400以上あったため、厳しかった」「生地工場と縫製工場の2つの工場が取得しており、今回の「エコテックス®メイドイングリーン」の認証ラベルのシャツにつながった」(同社東京オフィス広報部の田路哲也氏)。
今のところメイドイングリーン認証シャツを目的に来店して購入する人は少ないが、商品の比較検討の際に、付加価値として購入のきっかけになることも多いという。「このような認証ラベル付き商品は、アパレル各社も力を入れ始めており、消費者の意識は年々高まっている」(田路氏)
同社は今後もSDGs(持続可能な開発目標)や、環境や社会に関する取り組みを強化していく。