世界で進む「ブルーエコノミー」とは

一般財団法人マリンオープンイノベーション機構(MaOI機構)は3月4日、「Blue Economy」をテーマにしたオンラインセミナーを開く。Blue Economyとは、海洋環境に配慮した海洋関連産業のことを指す。世界では、産官学金が連携してBlue Economyに取り組んでいる。日本のBlue Economyの現状や可能性について識者が議論する。

世界で進むBlue Economy、日本の現状は

セミナーの主催団体であるMaOI機構は、静岡県が100%出資した一般財団法人で、Blue Economyの推進を目的に2019年に設立された。2020年11月に静岡県静岡市清水区に開設した中核拠点施設「MaOI-PARC」を中心に、企業との共同研究やオープンイノベーションの促進につながる事業を行っている。

主な取り組みとしては、大学や県の試験研究機関などと連携して、駿河湾などの海洋に関する研究を行う。研究成果は、産業振興や環境保全などに活用する。さらに、駿河湾の海洋データや微生物菌株などを収集し、データプラットフォームとして活用する事業にも取り組んでいる。

また、海洋関連産業の課題解決や新たな価値の創造に向け、企業と研究機関を結び付けるマッチングや事業促進に役立つ様々な支援を行う。こうした取り組みを通じて、海洋関連産業の振興と海洋環境保全の両立、言い換えれば、持続可能な海洋関連産業の振興を目指す。

2021年は、国連で決議された「持続可能な開発のための海洋科学の10年」のスタート年に当たり、世界各国において、2030年までの10年間、持続可能な開発目標(SDGs)のうち、主にSDG14(海洋)の実現に向けて、海洋分野に特に力を注いだ取り組みが推進されることになる。そこで、このタイミングをとらえ、Blue Economyをテーマに、現状や今後の可能性を考察するセミナーを開催するものである。

オンラインセミナーでは、MaOI機構統括プロデューサーの橋本正洋・東京工業大学教授が MaOI機構が推進するMaOIプロジェクトについて説明する。日本総合研究所の足達英一郎・理事が、「Blue Economyを巡る世界の状況と日本への示唆」を、角南篤・公益財団法人笹川平和財団理事長が「海洋に関する世界的課題とわが国の対応」と題して基調講演する。パネルディスカッションでは、日本のBlue Economyの進展について話し合う。<PR>

「Blue Economy」がつくる未来~関連産業の発展と環境保全の両立を目指して~
とき:3月4日(木)14時00分~16時30分
プログラム:
開催趣旨説明
「MaOI機構が推進するMaOIプロジェクトについて」  
MaOI機構統括プロデューサー 東京工業大学教授 橋本正洋
基調講演  
「『Blue Economy』を巡る世界の状況と日本への示唆」   
株式会社日本総合研究所 理事 足達 英一郎 氏  
「海洋に関する世界的課題とわが国の対応」   
公益財団法人笹川平和財団理事長 角南 篤 氏
 パネルディスカッション
『わが国における「Blue Economy」進展の展望』
ファシリテーター
MaOI機構統括プロデューサー 東京工業大学教授 橋本正洋   
パネリスト
株式会社日本総合研究所理事 足達 英一郎氏
公益財団法人笹川平和財団理事長 角南 篤氏
国土交通省海洋政策課長 久保 麻紀子氏   
メッセージ(録画)在日アメリカ大使館 商務担当公使 キース・カーカム氏

お申込みは⇒ https://maoi-i.jp/news/1380

M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナS編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナS編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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