イオン、19店舗でリユース容器利用の食品販売

イオンは5月25日から、東京都、神奈川県、千葉県の19店舗とネットスーパーで、繰り返し使えるリユース容器を使用した日用品や食品などの販売を始めた。対象とするのは容器の循環システム「Loop(ループ)」に参画するメーカー6社の計13品目。資源循環型社会の実現に向けての一環だ。今年8月末までに関東の約50店舗への拡大を目指す。(オルタナ総研フェロー=室井 孝之)

Loopの容器回収の仕組み

今回販売されたのは、「ロッテ キシリトールガム」「P&G アリエール ジェルボール」「エステー 消臭プラス」「アース製薬 モンダミン」などだ。

Loopは、2019年のダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)で、テラサイクル社トム・ザッキー創立者兼CEOが発表した。同氏は「捨てるという概念を捨てよう」と提唱している。日本では、Loop Japanが運営する。

Loopは容器の使い捨てから耐久性のある機能満載のデザインに変える、循環型のショッピングプラットフォームである。

かつて多くの商品は、ガラス瓶で家まで配達され、使用後に回収・再利用されていた。このモデルを現代化したものがLoopだ。

耐久性・機能性の向上だけでなく、デザイン性も重視し、普段から使用している商品の容器を生まれ変わらせる。

Loopは使用済み容器を回収後、再利用できるように洗浄する。

耐久性のある容器は革新的な機能と比類のないデザインを可能にし、商品を使用する中で新たな体験を提供する。

ブランドや小売業者と提携したLoopはアメリカ、フランス、イギリス、カナダで開始している。

「捨てるという概念を捨てよう!」という考えに賛同している現時点でのLoopパートナーは、次の17社。

イオン、アース製薬、 味の素、江崎グリコ、エステー、NSファーファ・ジャパン、大塚製薬、キッコーマン、キヤノン、キリンビール、資生堂、ネイチャーズウェイ、、フィッツコーポレーション、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン、ユニ・チャーム、、luv waves of materials 、ロッテ。

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室井 孝之 (オルタナ総研フェロー)

42年勤務したアミノ酸・食品メーカーでは、CSR・人事・労務・総務・監査・物流・広報・法人運営などに従事。CSRでは、組織浸透、DJSIなどのESG投資指標や東北復興応援を担当した。2014年、日本食品業界初のダウ・ジョーンズ・ワールド・インデックス選定時にはプロジェクト・リーダーを務めた。2017年12月から現職。オルタナ総研では、サステナビリティ全般のコンサルティングを担当。オルタナ・オンラインへの提稿にも努めている。執筆記事一覧

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