「環境×エンタメ」で変わるきっかけ提供したい

■サラヤ×WoWキツネザル■
2つのキャラクターを使い分け、環境系エンターテイナーとして活躍するWoW(ワオ)キツネザルさん。環境破壊の過程を五感で味わう「絶滅体験レストラン」やユーチューブでの動画配信を通じて、環境問題やSDGs(持続可能な開発目標)の啓発を行っている。「伝したいえることで、意識や行動が変わるきっかけを提供していきたい」と意気込む。(PR:サラヤ株式会社)

環境系エンターテイナーとして活躍するWoWキツネザルさん。2017年に訪れたマダガスカルで(撮影:きるけ。)

─マダガスカルに生息する絶滅危惧種「ワオキツネザル」に扮して、環境問題の啓発を行っています。何がきっかけだったのでしょうか。

子どものころから動物が好きで、図鑑をよく見ていました。動物園で初めてワオキツネザルに出会ってから、ずっと大好きな動物です。

バンドをしていたころ、ミュージックビデオを制作することになり、WoWキツネザルというキャラクターが生まれました。バンド解散後、WoWキツネザルとして仕事をするなかで、マダガスカルやワオキツネザルについてもっと学びたいと思い、2017年に現地に行くためのクラウドファンディングを立ち上げました。

ところが、大使館関係者やマダガスカルの留学生から、「マダガスカルは緑の楽園ではなく、赤茶の島だよ」「生まれてから森を見たことがない」といった声を聞いたのです。

調べていくと、マダガスカルの環境破壊は深刻で、もともとあった森林面積の9割が失われたそうです。

─実際に行かれてみて、いかがでしたか。

飛行機の上から見えたのは赤茶の地平線、車で120kmほど走っても、はげ山ばかり。ある日、地域の方に誘われて初めて野生のアイアイに会ったのですが、その姿を見て涙が止まりませんでした。アイアイもマダガスカル固有の絶滅危惧種です。

嬉しい気持ちはありましたが、無力感があふれてきたのです。現地の人たちが生活のために木を伐採し、動物たちが絶滅危機に瀕している――。それを天秤にかけられるのか、心がゆさぶられました。

それが、価値観が変わった瞬間です。バンドや司会業をしてきた自分にしかできないことをしようと決意しました。「エンターテインメントで地球を救いたい」。その思いで、活動を続けてきました。

すでに環境問題に興味を持っている人と無関心な人が、二極化しているように感じています。エンターテインメントは、その懸け橋になれると信じています。

興味がない人を動かすには、やはり「わくわくする」ということが大切です。わくわくしながら、誰かのためになれるとしたら、最高ですよね。

食事とショーで絶滅を体験する

環境破壊の過程を五感で味わう「絶滅体験レストラン」。色鮮やかなサラダ、プラスチックが載ったサーモン、昆虫食といったユニークな料理が提供された

─その具体的な活動の一つが「絶滅体験レストラン」ですね。色鮮やかなサラダ、プラスチックが載ったサーモン、昆虫食といったユニークな料理に加え、生物多様性を表現したショーが印象的でした。

「自分たちの知らないところで、自分たちの活動が何らかの影響を与えているということを体験してもらったらどうだろう」と考えました。

一番身近な体験である「食事」に、ショーやライブなどを組み合わせました。「いまここから変えられるかもしれない」という可能性をみんなに感じてほしかったのです。

─手応えはいかがでしたか。

サラヤから協賛を頂き、ヤシノミ洗剤を配布したのですが、来場者から「環境負荷の低い製品を選ぶだけで、社会を変えられることを知れて良かった」「これからも使い続けていきたい」といった感想を頂きました。

環境に負担がかからない生活を突き詰めると苦しくなってしまいますので、矛盾があっても良いから、「できることから始めてみる」ということを伝えていきたいです。

絶滅体験レストランでは、生物多様性を表現したライブやマジックなども行われた

ユーチューブのチャンネル「地球を救うアカデミー」では、SDGsや気候変動などについて、分かりやすく解説されています。

コロナ禍のなかで、家で学べるコンテンツをつくりたいと思い、ティックトックから始めました。1分間で自然や動物について学べるものです。ユーチューブは、もう少し詳しく、ストーリー性を持った動画コンテンツにしています。

多角的な視点が養われるようなコンテンツづくりを心掛け、みんなを巻き込むことを意識しています。

信念貫く姿に共感、「一員になりたい」

─サラヤのイベントや動画などでも、MCとして活躍されていますが、共感している点について教えてください。

あるテレビ番組が2004年、食品や洗剤の原料になるパーム油の問題を取り上げようとしたとき、ほかの企業が取材を断るなか、サラヤは受けることを決断しました。

パーム油を巡る問題を知らなかったという事実を受け止め、製品をつくる責任を果たして次に進むために、番組の取材を受けたと聞いています。

その事実を知ってからは、「ボルネオ環境保全プロジェクト」を立ち上げ、ボルネオ保全につながる「ハッピーエレファント」シリーズを開発したりしました。

信念を曲げずに、お客さまや自然と向き合い続ける姿は、「かっこ良い」に尽きます。サラヤのまっすぐな姿勢は、その一員になりたいと思わせてくれます。

─今後の展開について教えてください。

オンラインサロンを充実させたり、コロナが落ち着いたら、絶滅体験レストランを再開したりしたいですね。分かりやすい仕組みをつくるつもりですので、ぜひみなさんに参加してほしい。一緒に地球を救いましょう。みんなが「ヒーロー」です。

WoWキツネザル(マッドマネジメント所属)
「エンターテインメントで地球を救う」をテーマに活動する環境系エンターテイナー。エンタメを通して環境問題や生物多様性の認知活動を行なっている。フードエンターテインメントショー「絶滅体験レストラン(TM)」主催者。

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yoshida

吉田 広子(オルタナ副編集長)

大学卒業後、米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。日本に帰国後の2007年10月、株式会社オルタナ入社。2011年~副編集長。執筆記事一覧

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キーワード: #SDGs#地球温暖化

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