ラッシュ、使用済容器1個回収で30円引き

英国発ナチュラルコスメブランド LUSH(ラッシュ)は9月10日、使用済みプラスチック容器を店舗に持参すると、会計時に1個30円として使える新たな仕組みを開始した。これまでは使用済容器5個の持参で、フレッシュフェイスマスク1枚と交換していたが、新たな仕組みを導入することで、容器返却率の向上を目指す。国内75店舗で展開する。(オルタナ副編集長=吉田広子)

使用済み容器を店頭で返却する様子
使用済み容器を店頭で返却する様子

ラッシュは2008年、100%リサイクル素材を使用したプラスチック容器の使用を開始。2010年からは使用済容器の回収と、それを原料に容器として再生させる循環型容器返却プログラム「BRING IT BACK(ブリング・イット・バック)」を展開している。

2010年の容器回収開始以来、社内利用した商品容器も含め、ラッシュジャパン全体で累計約237トンもの再生プラスチック容器を水平リサイクルした。 2020年度の容器リサイクル率は22.2%(重量換算で18トン)、容器返却率は19.4%(数量換算で62万個)に上るという。

だが、まだ残り約8割が未回収であることから、ラッシュは返却率を高めるための新たなスキームを導入した。

日本では、廃棄されたプラスチックのリサイクル率は約2割にとどまり、その多くは「サーマルリサイクル」(熱回収)として焼却処分されている。

ラッシュは「お客様の手に商品が渡った後にも責任をもち、可能な限り大切な資源を同じ資源として使い続けられる循環型容器返却プログラム『BRING IT BACK』の輪をお客様と共に広げていくことで、資源の循環利用に貢献していきたい」としている。

yoshida

吉田 広子(オルタナ副編集長)

大学卒業後、米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。日本に帰国後の2007年10月、株式会社オルタナ入社。2011年~副編集長。執筆記事一覧

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