花王は9月22日、脱炭素に向けた取り組みの一環として、コーポレートPPAを導入すると発表した。コーポレートPPAとは、需要家が発電事業者から再生可能エネルギーを長期的に購入する契約のことを指す。電力の受給は2022年2月から開始する予定で、購入した再エネは花王本社で活用する。(オルタナS編集長=池田 真隆)
花王は同日、発電事業者のジェネックス(愛知県碧南市)と小売電気事業者のみんな電力(東京・世田谷)などと基本契約合意書を締結したと発表した。今回の契約により、同社はジェネックスが静岡県に建設予定の太陽光発電設備などが発電した再エネを購入し、みんな電力を通して供給を受ける。
発電量は花王本社の年間使用電力の約30%に当たる約850MWhを見込み、年間で約460トンのCO2排出量の削減につなげる。花王本社で使う残りの電力については、非化石証書を使った電力を使用する。これにより、花王本社の年間使用電力約2800MWhの100%再エネ化を実現し、年間で約1500トンのCO2排出量の削減を見込む。
同社では2040年までにカーボンニュートラルを、2050年までにカーボンネガティブを目指している。カーボンネガティブとは、カーボンニュートラルをさらに強化した取り組みのことで、CO2排出量を吸収量で相殺するのではなく、排出量より吸収量を多くすることを指す。