ファッションにおける寄付文化とは

多様で健康的なファッションの未来を考える(10)

ファッションで寄付と聞くとどのようなことを思い浮かべるだろうか?ファッションにおける寄付の形とその影響について今回は考えてみたいと思う。(一般社団法人unisteps共同代表=竹村 伊央)

ファッションで寄付と聞くとどのような事が浮かぶだろうか?

売上高の一部を途上国に寄付するやり方がいままでは主流だった。フェアトレードのように現地のNGOと密にコミュニケーションを取っている場合は良いが、商品のイメージアップのためだけに寄付制度が利用され、寄付する側はお金だけを払い、実際にどのようにそのお金が使用されているかまで関与していないとケースも過去には存在した。

寄付をされる側は何もしなくても定期的に収入を得られるため、現地のモチベーションを上げるどころか、働かなくなってしまうというケースも出てきたほどだ。アフリカでは、先進国から送られてくる古着が国内のアパレル市場を圧迫し、古着の輸入に関税をかけるまでに至ったケースもある。

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竹村 伊央 (一般社団法人unisteps共同代表)

1982年名古屋市生まれ。一般社団法人unisteps co-founder / ファッションスタイリスト。高校卒業後渡英し、エシカルファッションムーブメントを作り上げたブランドの1つ、 JUNKY STYLINGに勤務。同時にスタイリストとしてもエシカルを中心としたスタイリングも手がける。 2010年帰国後、2012年にエシカルファッションのPR活動をする団体:ETHICAL FASHION JAPAN(EFJ)を設立。 エシカルの啓発を含めたイベントや講演活動をしながら、2016年よりファッションレボリューションジャパンカントリーコディネーターを務める。【連載】多様で健康的なファッションの未来を考える

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