陸海30%以上の自然保護を目指す「30by30」とは

■ALTキーワード:30by30(サーティバイサーティ)

生物多様性の分野で「30by30」と呼ばれる国際目標が注目されている。2030年までに地球上の陸域・海域の30%以上を自然保護区とする目標だ。目標値の30%は、保護のコストと保護で得られる社会的・経済的価値のうち後者が上回るとされる境目が由来だ。(新語ウォッチャー・もり ひろし)

提唱の動きは国際的に広まっている。例えば英国が2019年に発足させたイニシアチブでは、海洋保護区を世界全海域の30%以上にする目標を掲げた。

2021年のG7気候・環境大臣会合は、30by30の国際目標化に向けた尽力を確認。生物多様性条約締約国会議では、次回会議(COP15)で検討する新目標において30by30を盛り込む可能性もある。

一方、9つの慈善団体(アマゾン元CEOのジェフ・ベゾスの基金を含む)が結成した団体であるプロテクティング・アワー・プラネット・チャレンジは、同目標に対する50億ドル(約5500億円)の拠出も表明した。

日本の環境省も30by30実現のためのロードマップ作成に着手。寺社仏閣、企業所有の緑地、里山なども保護区(OECM:自然共生地域)に指定して保護面積を積み上げるとしている。

morihiroshi

もり ひろし(新語ウォッチャー)

新語ウォッチャー。国語辞典の新項目執筆を中心に活動。代表的な連載に「現代用語の基礎知識」の流行観測欄(2010年版~)など。執筆記事一覧

執筆記事一覧
キーワード: #生物多様性

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..