CSR担当者リレーコラム第13回:セブン&アイ(第2回)

なぜセブン&アイは再エネ100%を目指すのか

CSRリレーコラム(13)

企業のCSR担当者によるリレーコラムを始めます。参加するのは、12社のCSR担当者の皆さん。SDGsや脱炭素など、サステナビリティの潮流は高まるばかりです。CSR活動もますます重要になっています。各企業の担当者には、「自社の一押し活動」から日々の悩みなどを書いていただきます。第13弾はセブン&アイ・ホールディングス 執行役員 経営推進本部サステナビリティ推進部シニアオフィサーの釣流まゆみさんです。

*CSRリレーコラム参加企業一覧
フジテレビジョン
リコージャパン
日本航空
セブン&アイ・ホールディングス
リクルート
千代田化工建設
帝人
トヨタ自動車
ゴールドマン・サックス
三菱地所
ミツカン
MS&ADインシュアランスグループホールディングス

最近は、前年の政府の脱炭素目標発表から、にわかに環境の動きが加速しています。私たちセブン&アイ・ホールディングスでも2019年に宣言した環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050』の4つの目標の一つに「2050年までに店舗運営に伴うCO2排出量を実質ゼロにする」ことを、脱炭素社会を目指す姿として宣言しています。2030年には50%削減を中期目標として達成すべく邁進しています。(セブン&アイ・ホールディングス 執行役員=釣流 まゆみ)

取り組みのイメージ *クリックすると拡大します

4つの目標毎にイノベーションチームを設定し、チームリーダーの元、事業会社を超えて、具体的に検討しています。CO2削減対策チームは、セブン‐イレブン・ジャパンの建築設備本部長をリーダーに進めています。

私たちのグループのCO2排出は、そのほとんどが電力使用で95%前後の構成になります。削減活動は、省エネ、創エネ、再エネ調達の3つのアクションを合言葉にしています。

店舗での省エネ活動がもっとも重要な柱であることは言うまでもありませんが、今回は創エネの取り組みを紹介したいと思います。

本年6月に、NTTグループ様と協創で取り組む「オフサイトPPA」という新たなスキームで、専用の再エネ発電所を稼働しました。これにより約40店舗のセブン-イレブンで使用する電力が100%再エネになりました。

当社グループが長期間電力使用をお約束することで、電力供給サイドが安心して投資できることも強みです。日本初の取り組みとして、たくさんの方々に注目頂き、取材もたくさんして頂きました。嬉しかったのは、今回の私たちの活動の意味をご理解いただけたことです。

私たちの目的は、もちろん再エネ100%店舗の実現ですが、今回の取り組みで少しでも日本全体の再エネ量を増やすことに繋がればと考えています。国内の電力構成の再エネ量をもっと増やしてもらいたいと思っています。

両社とも電力事業者ではありません。でも、少しでも出来ることから着手したいと考える両社の方向性が同じでした。

2020年の6月にワーキンググループを立ち上げ、毎週ミーティングを重ね、今回のオフサイトPPAに限らず、様々な可能性について話し合ってきました。今も勉強会は続けています。これは、今回の実施の価値の一つと感じています。

今回着地できたのは、千葉県様のご協力もありました。そして、様々な関係の方々との連携、ご協力で実現しました。環境負荷低減の取り組みは、私たち1社では何もできません。

今出来ることを持ち寄りながら、連携をしていくことが、全てのはじめの1歩になります。イノベーションが必要な時です。まだ、実現していないことにも、積極的に参画したいとも思っています。

私たちは小売業です。お客様とのフロントラインにいることを第一に、地域での役割を果たしながら、進めていきたいと考えています。

relaycolumn

サステナ担当 リレーコラム

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