環境省、U30対象にローカルSDGsの旗手育成へ

環境省はこのほど30歳以下の若者向けに「ローカルSDGs」の実践者を育てる4日間のセミナーを開きます。ローカルSDGsとは、地域資源を活用しながら自立・分散型の社会を目指す概念です。このセミナーでは地域で活躍している若手実践者らをゲストに招き、地域資源の活用の仕方について学び、具体的なアクションを起こすことに挑戦します。地域活性化やソーシャルビジネスなどに関心のある人におすすめです。(オルタナS編集長=池田 真隆)

参加者を支援するメンターたち

このセミナーの名称は、「CIRCULAR YOUTH CAMP」。環境省では、持続可能な社会をつくるために「地域循環共生圏」というコンセプトを掲げています。このコンセプトでは、地域資源を地域内で循環させ自立・分散型の社会を目指すことを提唱しています。

今回のセミナーではこのコンセプトに則り、参加者に地域でSDGsの達成に貢献するためのアクションを考えてもらい、実行までしてもらいます。参加対象は18~30歳程度の若者です(高校生不可)。

セミナーの3つのポイント

このセミナーは、初日のキックオフから最終日まで計4日間に渡ってオンラインとリアルで開催します。初日(2月24日)のキックオフデイでは、社会課題の解決に挑む先駆者からアクションの考え方や拡げ方についてオンラインで学びます。

2日目はリアルでの開催です。場所は、福島県浪江町(3月6日)、新潟県佐渡市(3月4日)、岐阜県美濃市(3月2日)、宮崎県高千穂郷・椎葉山地域(3月6日)の4つの地域から選んでもらいます。地域ごとに集まった参加者はチームに分かれます。各地域で活動するキーパーソンから地域の課題を学び、チームごとに事業アイデアを考えます。

3日目(3月11日)は、再度オンラインで開催です。地域ごとに分かれたチーム全員がオンラインで事業アイデアを共有し、ブラッシュアップを図ります。

最終日(3月24日)もオンラインで各チームがアイデアを発表します。このセミナーに登壇したゲストからフィードバックをもらいさらなるブラッシュアップを図ります。

今回の募集人数は約20人程度です。参加費は無料です(現地への交通費・宿泊費・通信費は自己負担)。2月20日22時まで参加者を募集しています。


◆プログラムの概要説明
つどい、まじわり、うみだす4日間

Day 01 KICK OFF|知恵を持ち寄る

2/24(木) 17:30 – 21:40 オンライン開催
新しい感性で世界を見据え、社会課題を解決すべく挑戦する次世代の先駆者をメンターとして招き、これからの循環を生み出す知恵を学びます。地域ごとにそれぞれ異なるテーマに取り組む参加者同士が地域を超えて交流しながら、地域に、社会にポジティブな循環を生み出すためのアイディアを検討します

●Day 02 DIVE|地域のリアルと向き合う

福島県/浪江町エリア:3/6(日曜日) 10:00 – 17:00 現地開催
現地受入団体:きぼうのたねカンパニー株式会社

新潟県/佐渡市エリア:3/4(金曜日) 10:00 – 17:00 オンライン開催
現地受入団体:UKUU

岐阜県/美濃市エリア:3/2(水曜日) 10:00 – 17:00 現地開催
現地受入団体:みのインタープリタークラブ(M.I.C)

宮崎県/日之影町エリア:3/6(日曜日) 10:00 – 17:00 オンライン開催
現地受入団体:大人発電農業協同組合、大人ジビエ振興協議会、世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域活性化協議会

現地訪問とフィールドワークあるいはオンラインを用いた現地のキーパーソンとの交流を通して、地域のリアリティについて理解を深めます。チームをつくったあと、地域固有の資源と人の意志を起点に新しい循環を生み出すための事業アイディアを検討します。Day02からDay03までの期間は、チームごとのアイディア共創期間(チーム活動)に取り組みます。各チームの活動経過は日々slackをつかって共有しあいます。お互いのチームの活動経過を共有しあいながら、ライブ感をもって共創活動に取り組んでいただきます。

●Day 03 CULTIVATE|アイディアを育て合う

3/11(金曜日) 18:00 – 22:00 オンライン開催
Day 02 DIVEを経て、検討したチームごとのアイディアを持ち寄りながら、地域を超えて学びあい、アイディアを育てあいます。経済・社会・環境に好循環を社会に実装するためのデザイン、コミュニケーション、イノベーションなどの知見を学び、アイディアを多面的に磨き上げます。

●Day 04 CIRCULAR DEMODAY|挑戦の連鎖を生み出す

3/23(水曜日) 17:00 – 21:00 オンライン開催
プログラムを通して実践・検討してきたアイディアを発表します。KICK OFFに参加した先駆者やキーパーソンからのフィードバックを受けながら、アイディアの実現・実装に向けて、さらなる可能性を検討します。


◆メンターの紹介

登壇日:Day1,Day4

佐藤 可奈子
ウーファ/ women farmers japan Inc. 代表取締役
香川県出身。中越地震のボランティアをきっかけに、2011年大学卒業後十日町市に移住、就農。当社では「里山農業を、心うごく世界に」をコンセプトに自社栽培、生産組合運営、干し芋をはじめとした食品加工、販売、女性農家コミュニティ運営を行う。サステナブルでワクワクする里山農業を目指し、中山間地域の課題解決に努める。著書「きぼうしゅうらく」/ ForbesJAPAN ローカルイノベーター55選 / 3児の母」


登壇日:Day1,Day4

清水 イアン
weMORI 代表
講演活動・ラジオ出演(J-WAVE 等)・イベントなどを通じ、地球環境問題とその改善のためのアクションを広める活動を続けてきた野心溢れる環境活動家。国際基督教大学(ICU)在学中から国際環境 NGO 350.org 日本支部で「ダイベストメント」 を広める活動を行い、現在は森林アクションプラットフォーム・アプリ「weMORI(ウィモリ)代表を務める。


登壇日:Day1,Day4

武藤 千春
アパレルブランド「BLIXZY(ブライジー)」プロデューサー・デザイナー
MC /  ライフブランド「ASAMAYA」店主
1995年4月3日、東京生まれ。2011〜2014年、アーティストとして活動。2015年より女の子が発信するメンズファッションという新しい試みのユニセックスストリートブランド「BLIXZY(ブライジー)」のトータルプロデュースを行い、企画・デザイン・PR・モデルなどをマルチに行う。また、ラジオパーソナリティーやMCとしても活躍中。現在は東京と長野県小諸市での二拠点生活を送り、畑での野菜作りに取り組む。2021年には農ライフブランド「ASAMAYA」を立ち上げ、農ライフや地域の魅力を伝えながらフードロス題決に向けた格外・廃棄野菜のレスキュー活動も行うなど活動の幅を常に広げ、新しい生き方や価値観を発信している。


応募区分応募は4地域から希望地域を選択し応募してください。
※対象地域:福島県浪江町、新潟県佐渡市、岐阜県美濃市、宮崎県日之影町
応募対象1.SDGs(持続可能な開発目標)や循環型社会・脱炭素社会に関心がある方や活動をしている方
2.18歳〜30歳程度の方(高校生は除く)
3.全プログラムに参加出来る方
募集人数各地域 約20名程度
参加費用無料
 *ただし、現地へ行く場合の交通費や宿泊費、通信費は自己負担となります
参加資格・条件全日程参加できること
オンラインの受講環境を準備できること
※欠席の場合の振替受講や返金には対応いたしかねます
申込方法応募フォームより必要事項を記入の上、申し込みください
申込締切2022年2月20日(日)22:00
*応募者多数の場合、応募内容等により選考させていただきます
M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナS編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナS編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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