寄付つきチョコ、最新技術で「寄付」効果を実感へ

社会課題解決型の事業を行うUPDATER(東京・世田谷)はバレンタインデーに合わせて1個販売するごとに100円が途上国の子ども支援活動などに寄付されるチョコレートを販売した。寄付付き商品はよく見かけるようになったが、この商品の特徴はブロックチェーン技術で寄付金がどのように活かされたのかを可視化した点にある。最先端技術で100円の効果をより実感しやすくした。(オルタナS編集長=池田 真隆)

「タドれるチョコレートシリーズ」

UPDATERは再エネ事業を手掛けるみんな電力が2021年10月1日に変更した新社名だ。「社会のアップデート」を標ぼうして、様々な社会課題解決型の事業に取り組む。今回はバレンタインデーに合わせて、寄付を実感しやすくしたチョコレートを販売した。

売り上げの一部が寄付金とされる「寄付つき商品」はよく見かけるようになったが、寄付金がどのように役に立ったのか実感している人は多くない。そこで同社が開発したのが「タドれるチョコレートシリーズ」だ。

チョコレート1枚につき100円がガーナなどのカカオ原産国に送られる。特徴的なのは、同社が電力事業で活用するブロックチェーンを用いて、寄付金の流れを可視化した点だ。

チョコレートの売り上げごとに100円相当が指定の団体に支払われたことを改ざんできない状態で証明する

このチョコレートは、「ガーナの児童労働なくせるチョコ」「ベネズエラの原住民女性まもれるチョコ」「フィリピンの希少カカオそだてるチョコ」の3種類(3枚1セットが3,960円(税込))。

商品の生産者などの「顔の見える化」を進めるUPDATERのオウンドメディア「TADORi」内のオンラインストアで販売する。加えて、アパレルショップ「FREAK’S STORE」などを展開するデイトナインターナショナル運営の各店舗で販売している。

このチョコレートシリーズは、国際協力NGO ACE、カカオ専門商社の立花商店、ブロックチェーン技術を用いたUPDATERの3社が協力してつくった。パッケージにもこだわり、障がい者アーティストを多数抱える工房集から、高谷こずえさんの作品を採用した。

 「TADORi」オンラインストア 

M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナS編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナS編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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キーワード: #寄付

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