イオンやヤオコー、東急ストアなどの大手スーパーや物流企業が自社施設の屋根を活用して太陽光発電を導入する動きが加速してきた。今年4月に再編した東証の最高位「プライム市場」に上場する企業には自社の二酸化炭素排出量を削減するだけでなく、サプライチェーン全体での削減が不可欠になったことが背景にある。施設の屋根に太陽光パネルを設置することで、自ら電力を調達し、系統電源を通さずに直接供給することができる。(オルタナS編集長=池田 真隆)

VPP JapanがPPAモデルで自家消費太陽光を導入し、消費しきれない太陽光余剰電力をアイ・グリッド・ソリューションズが需給調整を行い他電力利用者に供給する事によって、ホームセンター、物流センターなどの施設で自家消費太陽光導入量を最大化する

流通小売や物流企業などが施設の屋根に自社専用の太陽光発電所を導入する動きが増えている。太陽光発電所を施設の屋根につくることで、企業自ら太陽光発電で生み出した電力を施設に直接供給することができる。これは「太陽光PPA」と呼ばれるサービスだ。

太陽光PPAの契約実績で国内最大規模を誇るのはVPP Japan(東京・千代田)だ。同社はグリーンテック企業のアイ・グリッド・ソリューションズ(東京・千代田、以下アイグリッド)の子会社で2017年からこのサービスを手掛けてきた。4月1日時点で、VPP Japanの太陽光PPAモデルの累計契約社数は70社600施設に到達し、発電容量は15万kWに及ぶ。イオンやいなげや、東急ストア、マルハニチロ、ヨークベニマルなど全国のサプライチェーン企業が相次いで契約した。

直近ではセンコーが全国に持つ物流拠点10施設で発電容量2,700kWの太陽光PPAサービスを導入した。センコーでは、CO2排出削減の一環として施設への自家消費型太陽光発電所の導入を推進していた。

しかし、物流センターでは電力消費量が比較的少ない時間帯があるため、自家消費電力量では、太陽光パネルの設置台数が限定され、設備の広大な屋根全面にパネルを設置できないという課題があった。

そこで、VPP Japanとアイグリッドの「余剰循環モデル」を活用する事で、屋根全面に太陽光パネルを設置し、消費しきれない太陽光余剰電力をアイグリッドが需給調整を行い、他の電力利用者に供給する仕組みに変えた。

VPPJapanは、施設の「屋根」向けのサービスを提供してきたが、今後は施設の駐車場に設置可能なソーラーカーポート型のPPAサービスも展開する予定だ。