「3年未満」が7割、捨てる前提で買われるTシャツ

アパレルブランドの「TARROW TOKYO(タロウトウキョウ)」はこのほど、国内の400人に行った「Tシャツに関する実態調査」の結果を発表した。それによると、60%近くがファストブランドショップでTシャツを購入し、70%近くが3年未満で、うち約20%が1年未満で捨てていることが明らかになった。(オルタナ副編集長・長濱慎)

年間3枚買って2枚捨てる実態が明らかに(TARROW TOKYO調査結果より)

調査は2022年6月、国内の18歳〜49歳の男女400人を対象にインターネットで行い、以下の結果を得た。

・Tシャツの所持枚数は平均9枚、購入金額は平均2,141円
・購入で重視するのは「価格」(76.2%)が最多
・購入場所はファストファッションブランドショップ(58.8%)が最多

1年間で購入する枚数は平均2.8枚、捨てている枚数は1.7枚という結果で、3枚買って2枚捨てている状況が明らかに。中には「一度に5枚〜10枚を捨てる」という回答もあり、その割合は10代で3%、20代で6%、30代以上で10%と、世代が上になるほど上がっていた。

タロウトウキョウは「今回の調査結果だけで結論を出すのは早急だが、若い世代の方がエシカル消費に関心が高いという傾向の現れかもしれない」(PR事務局の中島さん)と指摘する。

着る期間については「3年未満で捨てる」が67.3%で、うち21%が1年未満で捨てると回答した。

21%のうち半分が「半年未満で捨てる」結果に(TARROW TOKYO調査結果より)

「捨てる理由で最も多かったのが『汚れた、破れた』で、次いで多かったのが『飽きた』。捨てることを前提にTシャツを買う現状を変えるには、メーカーとして原価率が多少上がっても良いものを提供する責任がある」(中島さん)

タロウトウキョウのTシャツは長く着ることができるよう、オーガニックコットンを原料に、国内工場で職人が糸調整などを行って仕上げている。


S.Nagahama

長濱 慎(オルタナ副編集長)

都市ガス業界のPR誌で約10年、メイン記者として活動。2022年オルタナ編集部に。環境、エネルギー、人権、SDGsなど、取材ジャンルを広げてサステナブルな社会の実現に向けた情報発信を行う。プライベートでは日本の刑事司法に関心を持ち、冤罪事件の支援活動に取り組む。

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