オンワード商事、ノベルティ開発でフラワーロス削減

■記事のポイント
①オンワード商事が、廃棄予定の薔薇で染めたハンドタオルをノベルティに提供
②クライアントの課題解決を提案する「サステナビリティライン」として行った
③提案の際には、認証マーク取得原料の採用などエシカルであることを重視

オンワード商事はこのほど、はなさく生命(東京港区・増山尚志社長)のノベルティに、廃棄予定の薔薇で染めたハンドタオルを提供した。クライアント企業の課題解決を提案する「サステナビリティライン」の一環として行なった。中小企業のSDGsへの関心の高まりを受け、オンワード商事は引き続き提案を拡充していくという。(オルタナ副編集長・長濱慎)

廃棄予定の薔薇で染めたハンドタオル

タオルの染料に使用した薔薇は、コロナ禍の市場価格低迷により廃棄予定となっていたものだ。薔薇の調達に協力したジャパン・フラワー・コーポレーション(富山県射水市・松村吉章社長)によると、日本では年間10億本を超える花が廃棄されているという。

こうした状況を受け、オンワード商事はフラワーロス削減をテーマにノベルティ化を提案。「はなさく生命」という社名にちなんで、薔薇染タオルの開発が実現した。はなさく生命・エージェンシーマーケット推進部は、こうコメントする。

「廃棄予定のお花を救う一端を担えることに共感しました。ハンドタオルは外出時の必需品であり、『ばらを使った染色により非常にかわいらしいピンク色』と、多くの感想をいただいています。肌触りにもこだわり、オンワード商事の協力のもと何度も試作を繰り返し、ノベルティとは思えないクオリティになったと好評です」

オンワード商事はクライアント企業のセールスプロモーションやブランディングにおける課題解決を提案する「サステナビリティライン」に取り組んでいる。今回の薔薇染タオルも、その一環として行った。他には回収した歯ブラシで作った歯ブラシケースや、野菜の残渣を使ったクレヨンなどの提供を行ってきた。

ノベルティを開発する際にはエシカルを重視し、認証を取得した原料(GOTS認証のオーガニックコットンなど)や、障がい者支援のような社会貢献コンテンツを積極的に採用する。近年は中小企業のSDGsへの関心が高まっており、オンワード商事はサステナビリティラインの提供を拡充していくという。

S.Nagahama

長濱 慎(オルタナ副編集長)

都市ガス業界のPR誌で約10年、メイン記者として活動。2022年オルタナ編集部に。環境、エネルギー、人権、SDGsなど、取材ジャンルを広げてサステナブルな社会の実現に向けた情報発信を行う。プライベートでは日本の刑事司法に関心を持ち、冤罪事件の支援活動に取り組む。

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