サステナ経営検定テキストから:社会における企業の存在とは

*この記事は「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)3級公式テキスト2023年版(2022年11月30日発売)」から抜粋しています。テキストの購入はこちら、サステナ経営検定についてはこちら

第2章:社会の中での企業の役割
2-1:企業とは社会においてどんな存在か

松下幸之助の言葉に「企業は社会の公器」という一節がある。これは、企業は社会に有益な価値を提供し、その見返りに利益と信頼を獲得し、社会的存在を許される、という意味だ。

企業は、社会と社会を構成するさまざまな組織や人に対して多大な影響をもたらす社会的な存在である。一方、企業に対し影響を与え、また利害関係を持つ組織や個人(ステークホルダー)も存在する。企業にとっては株主のみならず、従業員、お客様、取引先、地域社会などさまざまなステークホルダーが存在する。

しかしステークホルダーは必ずしも社会を代表しているのではなく、時には社会の利害と相反することもある。企業はステークホルダーとの関係性の中で、社会全体に与える利害を調整しながら活動している。良い商品・サービスをお客様に提供し続け、利益を出し、ステークホルダーの利害とのバランスを取りながら、社会に役立っていくことが「社会の公器」としての基本的な役割だ。

古くから「三方よし」の商道徳

企業と社会の関係性を端的に表す言葉に「企業の社会的責任」がある。日本企業にとって社会的責任の考えは必ずしも新しい概念ではない。

例えば、近江商人の家訓である「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)に代表されるように、日本では古くから社会への配慮を重視する商道徳があった。

*この続きは「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)3級公式テキスト2023年版」に掲載しています。テキストのご購入はこちら

サステナ経営検定

サステナ経営検定

「サステナ経営検定」は、多くの企業や組織が持続可能(サステナブル)になるために、CSRの意義とメリットを広め、実践してもらうこと、また検定合格者が健全で生産性や競争力が高い社会の実現に貢献することを目指しています。「サステナ経営検定」は、1級~4級まであります。1級試験は秋、2~3級試験は春と秋、4級試験は毎月実施しています。

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