サステナ経営検定テキストから:社会における企業役割の変化

*この記事は「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)3級公式テキスト2023年版(2022年11月30日発売)」から抜粋しています。テキストの購入はこちら、サステナ経営検定についてはこちら

第2章:社会の中での企業の役割
2-1:社会における企業の役割はどう変わってきたか

社会は、多様な組織がそれぞれの役割を担って構成されている。まず、社会の仕組みを形作る政府や自治体は、社会のルールである法律や条例を作り、税金を主たる財源にして社会福祉、公共投資を担う。社会には、行政の役割を補完するような市民組織も数多く存在する。例えば、NGO/NPOがそれに当たる。

企業の経済活動には「負の側面」も

では、企業の役割は何だろうか。言うまでもなく、現代社会においては、企業は経済活動の主たる担い手だ。

企業は、株式や融資を原資にして、製品やサービスを提供し、利益を生み出す。また、日本の労働人口の80%以上が、企業で働いている。企業は雇用を生み出し、賃金を提供する大きな役割も担っている。

企業や社員は税金を払い、NGO/NPOに寄付をする。このように見てみると、企業は経済面で社会を支える存在であるということができる。

しかし、企業活動が活発になり、大規模、全世界的になるにつれ、別の側面も現れる。1950─70年代には、水俣病や四日市ぜんそくのような公害問題が発生した。最近の中国のPM2.5(微粒子状物質)も同じような問題だ。

それだけではない。企業は自らの工場で汚染物質やCO₂を出すだけではなく、生産した車や電気製品を消費者が使うことによりCO₂を排出することになる。

社会的責任は自社にとどまらない

*この続きは「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)3級公式テキスト2023年版」に掲載しています。テキストのご購入はこちら

サステナ経営検定

サステナ経営検定

「サステナ経営検定」は、多くの企業や組織が持続可能(サステナブル)になるために、CSRの意義とメリットを広め、実践してもらうこと、また検定合格者が健全で生産性や競争力が高い社会の実現に貢献することを目指しています。「サステナ経営検定」は、1級~4級まであります。1級試験は秋、2~3級試験は春と秋、4級試験は毎月実施しています。

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