日立製作所は12月15日、「DXと協創で立ち向かうサステナビリティ」と題したセミナーを開催した。気候危機など複雑で多様な社会課題がある中、企業が継続的に成長していくためのサステナブル経営をデジタルでトランスフォームしていく方法、取り組みの壁となる共通課題や解決のアプローチなどを特別講演やトークセッションを通して説明した。 (オルタナ編集部)
■「アウトサイド・イン」の考え方で社会課題を起点にビジネスを創出
オルタナ代表取締役・編集長の森摂が「SDGs『アウトサイド・イン』戦略」をテーマに講演した。2015年に採択されたSDGsは、その言葉の認知度は各調査で約9割となっているものの、内容を含めた認知度は3割程度まで下がる。2023年3月に折り返し地点を迎えるが、国連はSDGsの進展が大幅に遅れていることを指摘する。
こういった課題を解決するために、国連が提唱するのが「アウトサイド・イン」だ。従来の企業の商品開発の手法である、マーケットインは市場のニーズを取り入れる。しかし、それは既存の顧客の声を聞いているに過ぎない。このベクトルを市場の外の社会へと伸ばす、あるいは未来まで伸ばしてその声を聞き取ることが「アウトサイド・イン」となる。