バレンタイン、ブルガリが高級ブランド初のフェアトレチョコ

記事のポイント


  1. ブルガリがフェアトレ認証の原料を使用のチョコを販売、ラグジュアリーで初
  2. オイシックスは認証チョコに果物などの残さをトッピングしてアップサイクル
  3. 今年のバレンタイン商戦はフェアトレやアップサイクルがさらに広がる

ブルガリが国際フェアトレード認証原料の原料を使用したチョコを販売する。ラグジュアリーブランドでは初となる。チョコレートブランド「ブルガリ イル・チョコラート」が販売する「サン・ヴァレンティーノ2023」はカカオと砂糖を使ったチョコレート「アーモンドプラリネ」を創作した。オイシックス・ラ・大地はフェアトレードやアップサイクルに取り組んだ商品販売に取り組む。今年のバレンタイン商戦はフェアトレードやアップサイクルがさらに広がりを見せた。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

「サン・ヴァレンティーノ2023」の「アーモンドプラリネ」はフェアトレード認証を受けた原料を使った

「サン・ヴァレンティーノ2023」はヘーゼルナッツプラリネ、グリーンレモン、アーモンドプラリネ、バジルの4つのフレーバーがある。いずれもSDGsをテーマに掲げた。そのなかでアーモンドプラリネは国際フェアトレード認証を受けた原料を使い、創作した。

ブルガリの藤代朋子マネージャーは「『サン・ヴァレンティーノ2023』で表現したかったブルガリ イル・チョコラートが描くSDGsのひとつに『社会』があります」と話す。今回の取り組みは、フェアトレードの理念に共感したことがきっかけとなった。

フェアトレード・ラベル・ジャパンの潮崎真惟子事務局長は「途上国の生産者の努力によりフェアトレード原料の品質が非常に高いことが、今回の原料採用に結びついたと思う」とコメントした。

「サン・ヴァレンティーノ2023」は4個入りが5200円、10個入りが1万4千円(いずれも税込)で販売している。

■アップサイクルや生産地の子ども支援も

カットりんご工場で未活用だったリンゴの皮から作られたチップスなどをトッピング

近年のバレンタイン商戦では、こういったフェアトレードやエシカルを打ち出す企業が増えた。今年の商品もその傾向は持続する。

オイシックス・ラ・大地のフードロス解決型食ブランド「Upcycle by Oisix」で販売するバレンタイン商品は、フェアトレードとアップサイクルをテーマに打ち出す。

「あなたも、地球も想う」のコンセプトのもと、ココアホライズン財団の認証を満たすカカオ原料を使用したチョコレートを使用した。このチョコに、不適格となった果物などをアップサイクル素材としてトッピングした。

ACEは森永製菓の「1チョコ for 1スマイル」キャンペーンと連携する。

ACEは2009年から「しあわせへのチョコレート プロジェクト」を実施する。企業などとの連携も進め、日本企業のカカオサプライチェーンでの児童労働の予防と撤廃の仕組みづくりを行う。

森永製菓のキャンペーンでは、売上1個につき1円がカカオ生産国の子どもの支援のために寄付される。ACEは2011年から支援先パートナーとなった。

2023年も2月14日までのキャンペーン期間の間、対象商品を購入すると、1個につき1円が積み立てて寄付する。またACEではチョコレートの児童労働の問題を取り扱った映画「バレンタイン一揆」をオンライン上で期間限定公開も行っている。

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萩原 哲郎(オルタナ編集部)

2014年から不動産業界専門新聞の記者職に従事。2022年オルタナ編集部に。

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キーワード: #フェアトレード

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