鹿島・東工大がフィリピンのサンゴ再生へ、沖縄での手法活用

記事のポイント


  1. 鹿島建設は東工大などと連携してフィリピンのサンゴ礁再生に乗り出す
  2. フィリピン周辺の海域は気候変動などで海洋生物の多様性が危機にある
  3. 沖縄で実績のある網目状のネットを活用し、サンゴ礁の再生を目指す

鹿島建設は東京工業大学、フィリピン大学ビサヤ校と連携してフィリピンのサンゴ礁再生に乗り出す。フィリピン周辺の海域は気候変動などによって、海洋生物の多様性が危機にある。鹿島建設は沖縄でサンゴ礁再生の実績のある網目状のネットを活用して、再生を目指す。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

鹿島建設は沖縄海域でのサンゴ礁再生の実績を生かす

鹿島建設などはフィリピンでサンゴ礁再生のプロジェクト「InCORE(インコア)」を行う。同社は沖縄でのサンゴ礁再生で実績がある。その実績と東工大の技術、フィリピン大学ビサヤ校の知見を合わせて再生を目指す。

フィリピン周辺の海域は「コーラルトライアングル(サンゴの三角形)」と呼ばれる。この周辺には世界のサンゴ種の4分の3が生息するなど、海洋生物の多様性に富む。しかし近年は気候変動や沿岸開発、乱獲などでサンゴ礁が衰退していた。

鹿島建設は沖縄でのサンゴ礁再生で20年ほどの実績を有する。2013年にサンゴの再生を促進する人工基盤「コーラルネット」を開発した。

今回のプロジェクトでは、海水の流れや温度、塩分濃度などが定量的に解析・予測しての環境評価、コーラルネットの設置と再生、設置後のモニタリングと効果検証を行う。実施期間は1年半を予定する。プロジェクトで得た知見はフィリピン以外の国でも活用する。

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萩原 哲郎(オルタナ編集部)

2014年から不動産業界専門新聞の記者職に従事。2022年オルタナ編集部に。

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キーワード: #生物多様性

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