CSRトピックス: 楽天が「対話」のノウハウ明かす

■TDLコスチュームをアップサイクル

東京ディズニーリゾートは6月22日、「東京ディズニーリゾート・サーキュレーティングスマイル」の一環として、コスチュームのデザインを生かしたショルダーバッグとトートバッグの全8種類を発売した。

出番を終えたコスチュームをそのまま生かすことでその雰囲気を残しつつも、パークでも日常でも楽しめる商品に生まれ変わった。コスチュームの大きさや、生地を切り取る場所の違いによって、一つとして同じものが生まれない面白さがあることもアップサイクル商品ならでは。パークでのストーリーがたくさ ん詰まった、世界にひとつだけのグッズとなる。(CSR48・崎村奏子)


■無印良品の「もったいない市」

良品計画は、6月5日「環境の日」に先がけて、これまで銀座店やオンラインストアを含む6店舗で行っていた新古品などのワケあり商品を販売する「もったいない市」を、5月19日から全国の大型実店舗20店舗に拡大実施した。

サーキュラーエコノミーへの移行を目指す

傷・汚れなどにより届けられなかった商品や、開封後返品された商品など、まだ十分使える商品を廃棄するのではなく、お買い得な価格で販売する。無印良品は、永く使える商品の開発を行うとともに、リ サイクル・リユースの推進など、環境負荷の低減に取り組んでいく。(CSR48・美紀子ウィディアント)


■フェアトレード意識、年々高まる

アートコーヒー(東京・港)は、世界フェアトレードデー(毎年5月第2土曜日)の一環として行われる「フェアトレードミリオンアクションキャンペーン」(フェアトレードラベルジャパン主催)に協賛している。

今回はCSR48メンバーを対象に、フェアトレードコーヒーとフェアトレードチョコレートのフードペアリング体験を開催。メンバーは、コーヒーを中心としたフェアトレードについて学びを深めた。

今年で3回目となるキャンペーンは1年目100万、2年目150万、今回200万アクションを達成し、年々フェアトレードに対する意識の高まりが伺える。(CSR48・加藤沙羅)


■三井不、服の循環拠点を木更津に

 三井不動産は6月8日、ファッション業界の課題解決に向け、「KISARAZU CONCEPT STORE」を千葉県木更津市に開設した。

規格外品やデッドストック品等に光を当て、新素材、 アップサイクルの紹介など、業界の未来を育成する一方で、 来場者に新たなサイクルを体感・体験できる買い物の新体験を提案する。

ブランド各社をはじめ、新たなリサイクル技術開発や研究を行なう企業やアカデ ミアなどと連携する。協力団体は108を数え、業界課題に向き合う企業支援の循環創出の場として期待される。(CSR48・三宅玲子)


■マットレスに海洋プラごみ

フランスベッドは最上位マットレスをリニューアル。寝心地や製造方法はそのままに、素材や構造を環境負荷の少ない仕様にして5月から全国展開した。

ライフサイクルを通して環境負荷を低減

「エシカル消費」への意識の高まりから、マットレスの詰め物には海洋プラスチックごみからつくられた再生ポリエステル綿や、焼却しても有害物質が出ず土に埋めると自然に還る特質を持つ100%天然ラテックスフォームなどを採用。

廃棄時には利用者が分解、分別ができる構造で、環境保全に役立つ商品に付けるエコマークを取得した。(CSR48・平石理奈)


■楽天が「対話」のノウハウ明かす

楽天グループは2022年から、「Dialogue for Change with Rakuten」を開始した。これは複雑な社会課題を解決するためには多様なステークホルダーが視点を持ち寄り、力を合わせて解決していくことが必要であるとの考えのもと、「対話(Dialogue)」をしながら未来に向けたビジョンを作る取り組みだ。

初回は「女性のリーダーシップとエンパワーメント」をテーマにNPOや自治体、高校生と対話した。そしてこの度、活動の成果として対話の手法を学べるガイドブックをウェブサイトに公開。社会の様々な場面で「対話」が広がることを目指す。(CSR48・大井美歩)


■まだ知らない国連・平和の鐘

この春、ニューヨークにある国連本部で、素晴らしい日本人の存在を知りました。本部の敷地内には、192の加盟国から各1点ずつ寄贈されたものがあります。ガイドツアーで最初に中庭を見下ろしながら説明されたのが、日本からの「平和の鐘」でした。

「日本の平和の鐘・Japanese Peace Bell」を上からのぞむ

終戦後、日本が国連に加盟することが許されなかった時期、国連の存在意義を感じて私費で駆けつけて総会に参加したのが、愛媛県宇和島市長を務めた中川千代治氏(故人)です。

彼はミャンマーで終戦を迎え、平和を後世に伝える使命感から、世界中のコインを集めて釣り鐘を作ることにしました。当時のローマ法王をはじめ飛行機に乗り合わせた乗務員にまで、ときにはジェスチャーを交えながら熱く意義を語り、60カ国の人々からコインを集め、それを溶かして鋳造された釣り鐘を1954年国連に寄贈したのです。

この「平和の鐘」は、毎年世界平和デー(9月21日)に国連事務総長が世界平和を祈念して鐘打式を行っており、その設置場所には広島・長崎の土が埋められているといいます。

ツアーでは原爆のパネル展示とともに「HIBAKUSYA・ヒバクシャ」という言葉が用いられており、世界中からやってくる人々に、日本が平和を象徴する国として紹介されていることも知りました。当時のこの鐘に込められた想いを知り、たくさんの人に知って欲しいと思いました。まずは自分が伝えていくところから。

「CSR48」は、企業のCSR担当者を中心に「CSRに関心のある女子たち」が集まったグループ。「CSRをもっと身近に」をミッションに、勉強会やイベントを実施する。⽬指すのはサステナブルな社会と、女性のエンパワーメントによって、利害や⽴場を超えて、より良い社会に向けたアクションをおこすこと。メンバーの所属は、商社、メーカー、ゼネコン、NPO法人などさまざま。 雑誌オルタナの連載の他、イベント登壇や4月はじまりのSDGsカレンダー発売など多彩に活動を広げる。オフィシャルブログ 執筆記事一覧

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