ガソリン高で日本でもようやくEVが売れ始めた: 7月23%増

記事のポイント


  1. ガソリン価格が高騰するなかでEVの販売台数が伸びている
  2. 22年度は前年比3.1倍、23年度も販売量は好調に推移する
  3. さらなる普及に向けて充電設備や航続距離の向上が課題に

ガソリン価格が高騰するなかで、EVの販売台数が伸びる。22年度のEV販売台数は前年比3.1倍の伸びを見せ、23年度も好調は維持する。業界団体の自販連によれば、軽自動車を除き7月単体で前年同月比で23%増となった。EVのさらなる普及に向けては充電設備や航続距離の向上が課題となる。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

EVの販売が着実に伸びている

レギュラーガソリンの価格高騰が続く。店頭価格は8月14日時点の価格は181.9円/ℓとなり、13週連続の値上がりとなった。経産省は激変緩和措置がなければ、195.7円/ℓと推計する。緩和措置は9月末に終了予定で、価格水準は高止まりが続きそうだ。

■普通自動車EV「6月は21%増、7月は23%増」

ガソリン価格の高騰を追い風にして、EV販売が伸び始めた。

22年度のEV販売台数は前年比で3.1倍だったが、23年度も販売は好調に推移している。業界団体である日本自動車販売協会連合会によれば、普通自動車のEVだけでも「前年同月に比べて、6月は21%増、7月は23%増で推移した」(広報担当者)。

軽自動車も23年7月までの販売台数で、前年累計を大幅に超える。日産自動車の「サクラ」は2万2763台で前年比4倍超、三菱自動車の「ekクロス EV」は5486台で前年比5倍超だった。

EVの普及に向けては、充電設備のさらなる普及や航続距離の向上などが課題となる。経産省の資料によれば、充電スタンドは23年3月時点で約3万基ある。国は30年までに15万基の充電器設置を目指す。インフラ整備に向けては、高速道路3社は25年度にEV急速充電器を約1100口、20年度末比で2.7倍に増やす。

hagiwara-alterna

萩原 哲郎(オルタナ編集部)

2014年から不動産業界専門新聞の記者職に従事。2022年オルタナ編集部に。

執筆記事一覧
キーワード: #EV

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..