核融合発電「点火に成功」「実用化間近」は本当なのか

記事のポイント


  1. 米国立研究所は核融合発電の実験を行い、前回を上回る成果を得たと発表
  2. しかしこの結果から「点火に成功」、「実用化間近」と言うのは的外れだ
  3. 巨大な設備を使って実験的に核融合に成功したが、実用化にはさらなる壁がある

米の国立研究所は核融合の実験で、前回実験を上回る成果を得た。この結果に「点火に成功した」「実用化間近」だと見る向きもあるが、それは全くの的外れな見方だ。今回の結果は、核融合に成功したものの、実用化の目途がたったということではない。オルタナ客員論説委員の財部明郎氏が解説する。

核融合発電の「実用化間近」にはほど遠い
takarabeakira

財部 明郎(オルタナ客員論説委員/技術士)

オルタナ客員論説委員。ブロガー(「世界は化学であふれている」公開中)。1953年福岡県生れ。78年九州大学大学院工学研究科応用化学専攻修了。同年三菱石油(現ENEOS)入社。以降、本社、製油所、研究所、グループ内技術調査会社等を経て2019年退職。技術士(化学部門)、中小企業診断士。ブログでは、エネルギー、自動車、プラスチック、食品などを対象に、化学や技術の目から見たコラムを執筆中、石油産業誌に『明日のエコより今日のエコ』連載中

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キーワード: #脱炭素

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