サステナブル・ビジネス・マガジン

投稿者: 希代 準郎

no image

新婚旅行に車イス

「ショート・ショート」(掌小説)こころざしの譜(25)  結婚式の夜、光希子からベトナムへの新婚旅行に車イスを持って行きたいと切り出された時には慎一も困惑を隠せなかった。ニャチャンは海がきれい、歴史を

連載コラム
no image

「愛」の流した一筋の涙

「ショート・ショート」(掌小説)こころざしの譜(24)  舞台の照明が突然明るくなった。  「さあて、皆さま。本日のスペシャルマッチがいよいよ始まりまーす」  派手な衣装に身を包んだ司会の男が大音量の

連載コラム
no image

野球の神様からの贈り物

「ショート・ショート」(掌小説)こころざしの譜(23)  亡くなる前にひとつだけ願いごとを聞いてやると言われたら何と答えるだろう。ある意味残酷な問いかけである。ましてや子供が難病で答えるのがその父親と

連載コラム
no image

明日の聴導犬

「ショート・ショート」(掌小説)こころざしの譜(10)  大学受験に失敗したあの日からだった、明澄が部屋から出なくなり灰色の世界に籠ったのは。太陽が昇るちょっと前、家から抜け出す。近くのパン屋が焼けた

連載コラム
no image

もうひとつの「英雄の死」

「ショート・ショート」(掌小説)こころざしの譜(9)  あれは2020年8月、アフリカ特有の熱風が吹く夏の日だった。内戦が終結したP国でひとりの若い日本人が射殺体で見つかった。現地で国連PKOに参加し

連載コラム
no image

ホームレスに恋をして

「ショート・ショート」(掌小説)こころざしの譜(7)  華やかなネオンの谷間に沈んだようにして灰色のドヤ街はあった。女子大生の私は大学院に進み、ホームレス支援の活動を続けながら貧困をテーマに修士論文を

連載コラム
no image

「蝶の舞い」とドラムスティック

「ショート・ショート」(掌小説)こころざしの譜(6)  日が落ち、闇がさびれた工場に溶け始めた郊外の街は静まり返っていた。時折、パトカーが通り過ぎ遠くで犬の吠える声がするくらいで人通りはない。古いビル

連載コラム