絶滅危機の黒檀救え、取引変えたギターメーカー

■世界のソーシャルビジネス 北米編 米国

ギターやバイオリンの指板に使われる黒檀(こくたん)がいま、絶滅危機に瀕している。アコースティック・ギターで全米トップの売り上げを誇るテイラー・ギターズは、こうした状況に直面し、黒檀取引の改善に乗り出した。違法木材を排除するだけでなく、B級材の受け入れにも積極的だ。 (サンフランシスコ=藤 美保代)

サプライ・チェーン・ディレクターであるチャーリー・レッデン氏。右に持つのがB級材

米国西海岸の都市・サンディエゴに本社と生産拠点を置くテイラー・ギターズは25年前から、指板に使用する黒檀を中部アフリカのカメルーン産でまかなっている。

そもそも黒檀は、アフリカ中部、マダガスカル、インド地域などの限定された熱帯雨林にしか自生しない希少な種。

しかし、弦楽器以外にも家具、装飾品、ピアノの黒鍵などに使われ、高い商品価値があり、黒檀の森を切り尽くす破壊的な伐採が続けられていた。

その結果、多くの自生地域で、黒檀の森はほぼ消滅。カメルーンが唯一、合法的に黒檀の商業伐採ができる国となった。

B級をA級価格で買取り

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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