アミノ酸技術で健康な暮らしを――「アミノインデックス技術」でがんリスク評価

■ がんリスクを3段階判定

「アミノインデックス技術」の事業化第一号は、味の素が臨床検査大手のエスアールエル(東京都新宿区)と共同で、2011年4月にがんリスクスクリーニング検査として予防医療領域でスタートさせた。

がんの検査方法はいくつかある。タイプ別に見ると、胃カメラやX線などを使用して画像で見るものが一般的で、大腸がんに対応した便潜血検査などもある。そのほか、腫瘍マーカーのように血液に含まれる特定のたんぱく質を測って数値で判断するものや、がん遺伝子検査のように遺伝子プログラムのバグで確認するものも使われることがある。

「アミノインデックス技術」は、これらのどれにも当てはまらない代謝状態からがんのリスクを検査するというメタボロミクスの手法を活用した新しい方法だ。

味の素アミノインデックス部長の吉元良太氏は「神奈川県立がんセンターと2005年から始めた研究で、健康な人とがん患者のアミノ酸濃度のパターンには違いがあることが分かってきた。それを数値化し、3段階でがんリスクを判定できるようにした」と説明する。

検査の結果を考慮して、主治医は、受診者が特定のがんの精密検査を受けたほうがいいかどうかを判断する。胃がんを例にとると、胃X線や内視鏡などの検査へ進むことになる。

■ 医療費の抑制も可能

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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