口で美人画を描く重度障がい者・寿志郎の夢

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寿志郎イラストテクニックス01

群馬県沼田市で実家に暮らす44歳の寿志郎(ことぶきしろう)さんは、東京理科大学4年生だった1991年、バイクの事故によって首の骨を折り、頚椎損傷で首から下が完全に麻痺。重度障がい者となった。

■ パソコンとマウススティックでイラスト制作

大学は中退を余儀なくされたが、24歳の時に長期療養型の病院でリハビリの先生から「自宅に帰ってからの生活を考え、口で筆をくわえて絵を描かないか」と勧められた。以来、20年以上もパソコンとマウススティックを駆使して描いている。

1998年にホームページを作り、自分が描いた美少女イラストをアップした。すると、そのイラストをコナミのゲーム関係者が発見。仕事のオファーがメールで届いた。

「これがゲームキャラクターのイラスト発注があった最初の仕事でした。これを機に、他社からもオファーが続き、2003年にはコナミのPS2ソフト『ランブルローズ』のキャラデザイン制作に参画することになったのです」(寿さん)

2007年にはイラストレータとしてCSの番組に出演。すると、その番組が動画投稿サイトにアップされ、ネット上で話題となり、オンラインゲームの1点もののイラストを発注されたり、イラスト上達マガジン『touch』でイラストを描くプロセスも紹介された。

2009年には、株式会社セルシス(東京・新宿)のイラスト制作ソフト「IllustStudio」で広告イラストやイラスト講座などを受注。

2010年3月26日から4月6日に群馬県庁・昭和庁舎で初の個展を開催。約80点を展示すると、1000人の観客を動員できた。

2011年12月には、障がい者の自立支援を行うNPOリボングラフィックス(静岡市)と協働し、障がい者向けにDVD付きのイラストテクニック本も制作した。

■ 尾瀬市場オリジナルの萌えキャラで地域貢献を

今後の夢を尋ねると、「地道に地域に貢献したい」。

「産直品が売られている尾瀬市場を広報するために、同市場のホームページや出版物、チラシにイラストを提供し、市場の一角にギャラリーを作って展示しています。スキー客などの若い観光客たちが足を止めてくれるのです。今後は尾瀬市場のオリジナルの萌えキャラを作りたい。ゲームの仕事で3Dに起こしてもらうのを見ると、魂を吹き込めるようなものを作りたいですね」

(今一生)

◆寿志郎 公式サイト

2013年2月6日(水)11:37

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