欧州委員会は2021年4月、非財務情報開示を標準化する「コーポレート・サステナビリティ報告指令(CSRD)」を承認した。「指令」とは条約(一次法)に次ぐ存在の「二次法」で、法的拘束力を持つ。EU加盟国は23年初の適用に向けて22年末までに国内法を整備しており、EUで事業展開する日本企業に影響する可能性がある。(オルタナS編集長=池田 真隆)

EUは年次報告書に非財務情報を開示することを求める非財務情報開示指令(NFRD)を18年に施行した。NFRDをもとに非財務情報を開示する企業は増えていたが、公開情報が不十分だと指摘されていた。

CSRDの最大の特徴は企業にダブル・マテリアリティ(DM)の観点での開示を求めたことだ。DMとは、企業が社会・環境に与える影響と、社会・環境が企業に与える影響の双方向を考慮してマテリアリティ(重要課題)を特定する作業を指す。投資家やステークホルダーに向けて開示する非財務情報の信頼性を高め、比較しやすくする狙いだ。

もう一つの特徴は、「EUタクソノミー法」に整合した経済活動の割合の開示を求めたことだ。これにより、企業のタクソノミーと整合した経済活動の比率を高める。