■今さら聞けない重要単語「ワーク・ライフ・バランス」

ワーク・ライフ・バランス(WLB)は、「男性は仕事、女性は家庭」という固定的な性別役割分担意識にとらわれず、男性も女性も個人がそれぞれの能力を発揮して、責任を分担して生き生きと暮らしていこう、仕事と育児・介護、地域や趣味といった仕事以外の活動を自分なりに両立させて楽しみながら生活できるようにしよう、という考え方です。「仕事と生活の調和」ともいいます。

仕事と家庭の両立の困難さ
WLB、特に仕事と家庭との両立は、多くの女性にとって大きな悩みの種です。内閣府の「男女共同参画白書」によると、出産を機に離職する女性は約5割です。

民間企業に勤める女性の育児休業取得率は81.6%ですが、男性では12.65%です(2020年度)。男性はまだまだ低いですが、2020年度に初めて10%を超えました。

介護・看護を理由に離職した女性は年間8万人ですが、近年では男性の離職者が増える傾向にあり2万人でした(2019年) 。

これは、男性も女性も、仕事と家庭生活を両立させたいと思っても、希望と現実との間には大きなギャップがあることを示しています。

企業の取り組みの発展と課題
企業は、主に女性の社員向けに、子育て支援制度を整備・充実させてきました。「次世代育成支援対策推進法」が制定された2003年以降は、男性の社員の育児休業取得にも熱心に取り組むようになりました。

法的な制度の進展
1992年に育児休業法が施行され、1995年に介護休業が法制化されて育児・介護休業法となるなど、さまざまな法制度が整備されました。同法は数年ごとに改正され、法制度が拡充されています。2022年4月からは、企業に男性への育休周知・意向確認が義務化されました。

WLBは、女性も男性も社会のあらゆる場面で活躍するために必要な取り組みです。SDGsの目標5や国連グローバル・コンパクト事務所とUNWomenが2010年に作成した「国連女性のエンパワーメント原則」においてもWLBは重視されています。企業には工夫の余地が多くあります。

※『CSR検定3級テキスト(2022年版)』の第3章4「ワーク・ライフ・バランスとは何か」から一部引用しています。