ダムでは地域を守れない――建築規制やまち作りで減災する「流域治水」でシンポ

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嘉田由紀子・前滋賀県知事や国土交通省の朝堀泰明・河川計画調整室長を迎え、シンポジウム「温暖化時代の治水政策」が12月6日に開催された。

日本におけるこれまでの治水は、一定の洪水想定をもとにダム建設が重視され、想定を超えると「想定外」で済ませていた。一方で少なくない堤防未整備区間が残され、鬼怒川では多大な被害が茨城県常総市で起きた。

12月6日のシンポジウムに登壇した嘉田由紀子・前滋賀県知事。

12月6日のシンポジウムに登壇した嘉田由紀子・前滋賀県知事。

これに対し、滋賀県は「想定外」を前提に、どのような洪水が来ても人命が失われず、生活再建が困難となる被害を避けることを目指した治水のあり方を条例化した。住民に水害リスクを周知し、建築規制や不動産取引でのリスク情報提示を求めたもので、ダムや国依存の治水から脱却する発想の転換が、自治体にも住民にも必要となる。溢れることを前提に、建築規制やまち作りで減災をするこのような「流域治水推進条例」は日本初である。

嘉田さんが知事だった時には、議会や関連町村の激しい抵抗に会い、成立には2期8年を要した。現在は、後継者である現・三日月大造知事に託されている。

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2015年12月21日(月)10:29

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