欧州が2050年までの実現を目指す「中立」とは

もりひろし
新語ウォッチャー

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2019年12月11日、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、気候変動対策の中長期ロードマップ「欧州グリーンディール」を発表した。2050年までの「気候中立」(climate neutrality)の実現を目標として掲げる戦略だ。

この目標にある「気候中立」とは、いわゆるカーボンニュートラル(carbon neutrality)を拡張した概念のこと。まずカーボンニュートラルの方は「二酸化炭素」の排出量と吸収量を拮抗させるという意味。

一方で気候中立の場合は、拮抗の対象が二酸化炭素にとどまらず、メタンやフロンなども含む「温室効果ガス」(GHG)全体に拡張される。なお拮抗にとどまらず排出<吸収の状態に持っていくことを、カーボンポジティブ(carbon positive)、あるいはクライメートポジティブ(climate positive)とも呼ぶ。

EUはロードマップを実現させるための手段として、2020年3月4日に「欧州気候法案」を提案した。同法が成立すれば「2050年までの気候中立」は法的拘束力を伴う目標として位置づけられることになる。

もりひろし
新語ウォッチャー
新語ウォッチャー。国語辞典の新項目執筆を中心に活動。代表的な連載に「現代用語の基礎知識」の流行観測欄(2010年版~)など。

2020年9月7日(月)19:00

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