「障がい者の性」というタブーを超えて

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障碍者の性に取り組むホワイトハンズ

ホワイトハンズ(新潟市)は、新潟県内を中心に性の介護を行う非営利組織だ。自力での射精が困難な障がい者向けの「射精介助」のサービスや、性的虐待など性に関する問題解決の専門家を育成する通信講座などを提供している。

射精介助の利用対象者は、二次障害の進行によって自力での射精が困難な脳性まひの人、難病による筋萎縮や麻痺のために自力での射精が困難である人(髄膜炎、関節リウマチ、筋ジストロフィーなど)だ。

実際のサービスは、ケアスタッフが介護用手袋を着用し射精を介助する。セックス・ワーク(性風俗・売春労働)とは異なり、明確な倫理基準・衛生基準に基づいた「職業的介護行為」としてサービスを提供している。利用者は今年6月までに全国18都道府県で250人を突破した。

今年4月に同団体が発行した『「障害者の性」白書』によると、サービスを利用した人は「毎日の暮らしのストレスが減り、精神的な安定感が増した」「男性として正常に機能していることを確認できた」など心理的に良い効果を告白している。

「臨床性護士」を養成する通信講座「ホワイトハンズ・プログラム」や、「性の介護」検定も開発し、個人や社会の性に関する問題を解決していく専門職「セクシャル・ワーカー」の育成にも力を入れる。性犯罪や性的虐待、性同一性障害など、人には言いづらい悩みやトラブルから解放するのが目的だ。

ホワイトハンズの坂爪真吾代表理事(29)は、東京大学でジェンダーとセクシュアリティを専攻していた。2006年夏に要介護者への性介助情報サイト「ピーチ・ケア」を立ち上げ、情報収集と情報発信を開始した。介護現場の実情を探るためにヘルパー2級を取得し、ヘルパーとしてコムスンに勤務。2008年4月にホワイトハンズと勉強会「ホワイトハンズ大学」を立ち上げた。

坂爪代表理事は、「すべての身体障がい者・患者・要介護者が性の介護を当たり前のケアとして受けられるように、2014年までに47都道府県にサービスのネットワークを拡大したい」と意気込む。

障がい者の性について学べる勉強会「ホワイトハンズ大学@東京」は、東京ボランティア・市民活動センターで9月25日に開催される。(今一生)

ホワイトハンズ

http://www.whitehands.jp/

 

2011年9月23日(金)12:04

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