保安院は「東大話法」?――野村弁護士、国会原発事故調で追及

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18日夜に行われた国会の東京電力福島第一原発事故の調査委員会で、同委員の野村修也弁護士が、原発の再稼働をめぐる経済産業省原子力安全・保安院の対応について「津波で炉心損傷を起こさないよう封じ込めればよしとする発想で、世界的な多重防護の考え方と異なる」と指摘。住民の避難計画の策定やシビアアクシデント対策、免震重要棟の整備などが完了しなくても再稼働できるとする同院の姿勢を厳しく批判した。

(左)国会原発事故調の野村委員(右)原子力安全・保安院の深野弘行院長

野村委員の指摘に、参考人招致された原子力安全・保安院の深野弘行院長は「非常用電源を何重にも確保するなどの多重性を確保する」と反論。これに対して野村委員は「万が一にも原子炉で封じ込められなかった場合を想定して、何重にも防護するのが多重防護だ」と追及し、深野院長の「論理のすり替え」を指摘した。

深野院長は「それは世界の多重防護の基準と違う」と再度反論を試みたものの、野村委員にその根拠を求められると「手元に(資料が)ない」と沈黙。深野院長はなおも「アメリカのコアキャッチャーという設備では・・・」と弱々しく食い下がったが、野村委員は「すごく例外的な話で煙に巻くな」と切って捨てた。

今年1月に東京大学の安冨歩教授の著書『原発危機と「東大話法」』(明石書店刊)が刊行されて以降、自分に都合のいいように議論を組み立てる欺瞞的な言葉の使い方として「東大話法」が注目を集めているが、野村委員と深野院長とのやり取りを通じて保安院の「東大話法」が露呈した形だ。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年4月19日

国会東電原発事故調 録画映像

2012年4月19日(木)14:21

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