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記事のポイント
- 日々の食生活にワカメなど藻類を取り入れる「藻活」が注目を集める
- 藻類は、健康や美容効果に加えて、気候変動対策としても重要な役割を担う
- サステナブルなライフスタイルを実践するための方法としてもおすすめだ
日々の食生活にワカメや昆布など藻類を取り入れる「藻活(もかつ)」が注目されています。藻類は、健康や美容、ストレス軽減などの効果が期待できることに加えて、気候変動への対策としても重要な役割を担っています。サステナブルなライフスタイルを実践するための方法としても、藻活はお勧めです。(SDGsライター=伊藤 緑)

藻活を語る前に、藻について説明します。藻類(そうるい)は、陸上植物以外で光合成を行う生物を指します。
つまり、水中に生息する光合成を行う生物が藻類です。身近なものとしては、海藻と呼ばれるワカメや昆布がありますが、微細藻類としてクロレラ、ミドリムシ、アオサ、アオノリなども含みます。これらの藻類を積極的に食生活に取り入れることが「藻活」です。
■腸活は「紀元前からある健康法」
藻活では腸内環境の改善が期待できます。そのため、「藻活」という言葉が流行る以前に、「腸活」という言葉が出てきました。腸活は、2000年以降に流行った言葉です。
「藻活」が生まれたのは、2010年以降と言われています。女性誌で「藻活」という言葉を使った特集が組まれたり、SNSなどで藻活関連の投稿が増えたりしたことから、ワカメや昆布だけでなく、スピルリナ、ユーグレナ、クロレラなどの微細藻類が知られるようになりました。
しかし、藻活という言葉は最近生まれたものですが、藻によって腸を整える考えは古くからありました。紀元前3世紀に、古代ギリシャの医師ヒポクラテスが、「すべての病気は腸から始まる」という言葉を残しています。
■藻は温暖化対策にも力を発揮する
藻活で期待できることには、腸内環境を整えることに加えて、タンパク質やビタミン、ミネラル、ヨウ素、鉄分、食物繊維、コラーゲンなどの多くの栄養素が摂取できることがあります。それらは、血圧上昇抑制やコレステロール値低下、内臓脂肪減少など、生活習慣病の予防につながります。
しかし、藻のパワーはそれだけではありません。藻は、二酸化炭素を吸収し酸素を放出することから、地球温暖化対策にも貢献しています。そして、微細藻類は、再生可能な生物資源(バイオマス)を原料とすることから、バイオ燃料としても注目されています。
サステナブルなライフスタイルを実践するために、藻活から始めてみませんか。