徳島県議会は10月10日、「徳島県消費者市民社会の構築に関する条例」(通称エシカル消費条例)を可決した。全県議会議員37人が賛成し、全会一致で決まった。エシカル消費に関する日本初の条例で、今月中をめどに施行される予定だ。(オルタナ副編集長=吉田広子)
同条例では、「夢や希望に満ちあふれた活力ある徳島県として成長していくため、さらには地球規模での気候変動や世界平和、経済成長などの課題を解決するためには、人権、地産地消、環境等に配慮した商品やサービスを選択する消費行動が求められている」としたうえで、目的や基本理念、責務などを定めている。
エシカルは倫理的という意味。同条例ではエシカル消費を「地域の活性化、雇用なども含む、人、社会及び環境に配慮した思いやりのある消費行動」と定義し、消費者、事業者にエシカル消費を呼び掛けている。
県も「基本理念にのっとり、物品及び役務の調達に当たっては、予算の適正な執行並びに契約における経済性、公正性及び競争性に留意しつつ、地域の活性化、雇用なども含む、人、社会及び環境に配慮した調達の推進に努めるものとする」としている。
徳島県消費者くらし政策課消費生活創造室の長谷俊洋さんは「条例を制定したことで、エシカル消費を推進にするきっかけになれば。他の県や自治体にモデルになり、こうした機運をさらに高めていきたい」と意気込みを語った。