「環境に優しい電機メーカー・ランキング」、首位は印ウィプロ、日本企業最高は8位のソニー

グリーンピースの「環境に優しい電機メーカーランキング」

国際環境NGOグリーンピースは、グローバル電機メーカー16社を対象にした「環境に優しい電機メーカー・ランキング(第18版)」を発表した。1位はインドのITサービス大手ウィプロで、日本企業の最高位はソニーの8位だった。

グリーンピースは、有害化学物質の段階的廃止などを電機メーカーに求めるために、「環境に優しい電機メーカー・ランキング」を2006年から発表している。評価項目は「エネルギー」「有害化学物質の削減」「持続可能な製造」の3分野で、各メーカーの取り組みを4段階で評価している。

今回のランキング1位は、インドのITサービス大手ウィプロだ。インド政府に対して自然エネルギー推進を政策に盛り込むよう積極的に働きかけを行ったことや、製品中の有害化学物質の削減および製品リサイクルについての取り組みを評価し、高得点となった。

日本企業4社の最高位はソニーの8位。パナソニックは11位、シャープは13位、東芝は15位だった。グリーンピースは、日本企業の有害化学物質削減の取り組みを評価している。一方で、温室効果ガス削減や自然エネルギーの導入に明確な目標を定めることを求めた。

前回1位だったヒューレット・パッカードは2位に転落。今回最もスコアを伸ばしたのは台湾の大手パソコンメーカーのエイサーだ。同社はサプライヤーに対して、温室効果ガス排出量の削減や有害化学物質および紛争鉱物を使用しないよう働きかけを行っている点が評価され、13位から4位に急上昇した。

グリーンピース・ジャパンのエネルギー担当の高田久代氏は、「世界中でエレクトロニクス製品の使用が急増するなか、電機メーカーがどのような電源を選ぶかという『電源責任』は、省エネと並んで非常に重要な問題。電機メーカーは、有害化学物質の削減に成功してきた例のように、自然エネルギー利用でもリーダーシップを発揮できるはず」と語る。(オルタナ編集部=吉田広子)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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