環境保全型作物に消費者が「お墨付き」 認証担い手育成へ

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環境保全型農業の現場を消費者自身が観察して生物多様性を評価し、環境に配慮した農産物というお墨付きを与える――。そんなユニークな農産物認証制度の実現に向けて、担い手を育成する講座がこのほどスタートした。消費者が自然を観察する力を身につけることで、有機農業などを実践する生産者や販売者とのコミュニケーションを深め、環境に配慮した農業の普及や食の安全と安心を確保していくのがねらいだ。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

■消費者参加による「もう一つの有機への道」

「Bio(ビオ)アナリスト養成講座」と名付けられたこの講座は、一般社団法人生きもの認証推進協会が企画。同法人は現在、ネオニコチノイド系農薬を始め、有機リン系農薬など殺虫剤を使用せず、生物多様性に配慮した農産物を生産者と販売者、消費者の三位一体で認証する「生きもの認証システム」の構築を進める。

「Bioアナリスト養成講座」での野外実習(生きもの採集)の様子 ※写真提供=一般社団法人生きもの認証推進協会

生きもの認証システムでは、有機農業や無農薬、減農薬栽培等を実践する生産者の田畑を消費者自身が訪れ、生息する生き物を観察する「生きもの調査」を通じて環境を評価。生物多様性がより高く保たれているほど、人間にとっても健やかな環境であり、環境に配慮した農場であることの証となる。

講座は、この「生きもの調査」を実施する消費者を「Bioアナリスト」と名付け、その育成を図るのが目的だ。

「EUは予防の原則にのっとり、ネオニコチノイド系農薬の2年間使用禁止を決めた。日本はまだ規制の手が打たれていないが、しかし環境や健康に配慮して農薬を使わない生産者も多い。消費者が生きもの調査を通じて環境保全型農産物を認証することは、生産者を支え、ネオニコチノイド系農薬を使わない農業を広めていくことにつながる」と、同法人の徳江倫明代表は話す。

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2013年10月3日(木)9:00

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