詳しくは35号28ページからの第一特集をご覧頂きたいのですが、念のために申し上げると、「ソーシャル・ブランディング」を打ち出したからといって、CSRという言葉を軽視するつもりは全くありません。むしろ、「企業経営とCSRは表裏一体だ」という思いはますます強くなってきました。
CSRとは、経営や企業活動において常に念頭におくべき「理念体系」であり、それを礎にして、ソーシャル・ブランディングやCSV(共有価値の創造)を進めていくことが大切だと思うのです。
もう一つ、強調させて頂きたいのは「ソーシャル・ブランディング」は、フェイスブックやツイッターなどの「ソーシャル・メディア」を通じたブランディングを指す意図はないことです。
フェイスブックやツイッターはマーケティングの世界に大きな影響を与えるようになりましたが、それはあくまで「ツール」としてのメディアであり、「ソーシャルの本質」をきちんととらえなければ企業も社会も変革できないと思います。
そして、この「ソーシャルの本質」とは、誰しもが根源的に持っている「社会を良くしたい」という利他的な本能なのです。これを米国では数年前から「ソーシャル・グッド」という言葉で表現してきました。