慣れない海外で地元の料理を食べたり、日本食を食べてもらったりした時、「おいしい」の一言で一気に距離が縮まることがある。そんな体験をもとに、自動車メーカーに勤務する青山美恵子さんは、身近な食事から途上国を知るきっかけをつくろうとソーシャルクッキングサロン「ポンドール」を立ち上げた。1月18日には、東京・世田谷で「カンボジアのお正月」をテーマに開催する。(オルタナ副編集長=吉田広子)
「留学や海外赴任中、言葉が通じないことが苦痛で、食事は緊張の場でした。でも、食べることが大好きで、現地の言葉で『おいしい』と伝えるようにしたら、だんだんと打ち解けられるようになったのです。おいしい食事をみんなで囲めば、国籍や文化の違いを超えて、人はつながっていくのではないかと思いました」
青山さんは、ポンドールを立ち上げた経緯をこう説明する。ポンドールとは、フランス語で「金の橋」という意味。食を通じて懸け橋になりたいという思いが込められている。
■ 現地の生の情報をふんだんに
ポンドールの特徴は、エスニック料理に特化し、現地出身のスタッフとコミュニケーションを取りながら、楽しく料理を学べる点だ。そのため、自宅で簡単に再現できるシンプルな食材とレシピを心掛けている。
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