NPOにとっての成果とは?先進6団体から学ぶセミナー[長浜 洋二]

NPOマーケティングで社会を変える!「草莽塾(そうもうじゅく)」(第3期)の様子
NPOマーケティングで社会を変える!「草莽塾(そうもうじゅく)」(第3期)の様子

NPOがマーケティングを実践する理由の1つであり、最大の理由が、「成果」です。企業にとっては、第一義的には、売上や利益を上げるなどの金銭的な成果ですが、NPOにとっての成果とは何でしょうか?先進6団体から学ぶセミナーを、草莽塾(そうもうじゅく)は開催します。(NPOマーケティング研究所代表=長浜洋二)

経営の神様と呼ばれるピーター・ドラッカーは、「NPOは自らを定義する(self-defining)組織である」と述べています。つまり、良くも悪くも、NPOは、何(成果)を、どのような手段で、いつまでに、どの程度まで、実現するのかを自分で決め、それを社会に伝え、共感と納得を得なければならないということです。

ここで言う納得とは、単に「良い活動ですね」と感じてもらうだけでなく、その人の意識や行動を変えることを指します。具体的には、社会にとってマイナスの行動を止める(環境配慮製品を購入する、タバコのポイ捨てを止めるなど)、寄付やボランティアを行うなどの行動に表れるものです。

成果とは、目指す状態である「到達地点」から「現在地点」を差し引いたものです。その差分を埋めていく作業が成果を出すということであり、団体が取り組むべき「課題」ともいえます。

つまり、到達地点と現在地点を定性・定量的に把握しなければ、自分たちにとっても社会にとっても成果を感じることも、伝えることも出来ないということです。その結果、ともすると、社会に対して「自分たちのことを分かってくれない」となりかねず、また、ボランティアを含む自団体の関係者に対しても、「目標に向かってここまで来た。残りはこれだけだね。」というふうに、お互いに現状と今後の課題について共有することができません。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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