私たちに身近な生物多様性(6)桜の開花宣言に思う[坂本 優]

坂本 優
生きものコラムニスト
このエントリーをはてなブックマークに追加

1981年~2000年の満開日の平均は、4月5日頃だが、2001年~2014年の平均は3月30日頃で、1週間早まっている。

これまでも生物は環境に適応しながら進化してきており、そのことが、現在の生物多様性の基礎をなしていることは紛れもない事実だ。しかし、現在の温暖化の進行は、生物の進化史的なタイムスケールとは比べようもないほどに早い。

旧暦3月の名前をあてはめるなら、今年の東京の桜は、「さくら さくら」の歌詞のとおり、今月末、「弥生の空」に満開となるようだ。

かつて満開の桜というと、4月の入学式と結びつくイメージがあった。新入生の制服姿の肩越しに、前途を祝福するように満開の桜が花を添えている、といった光景は、日本の4月の風物詩であり、学生服や標準服のポスターの定番の一つでもある。

しかし、遠からず、東京ではこの伝統的な構図が変わり、入学式は新緑の若葉の季節となるだろうとも聞く。その時、春告げ鳥は、冬は名のみの暖冬にさえずり、鰆は、一年中食卓を賑わしているのだろうか。

カルピス㈱人事・総務部 坂本 優

ページ: 1 2

坂本 優
生きものコラムニスト
1953年生。東京大学卒業後、味の素株式会社入社。法務・総務業務を中心に担当。カルピス株式会社(現アサヒ飲料株式会社)出向、転籍を経て、同社のアサヒグループ入り以降、同グループ各社で、法務・コンプライアンス業務等を担当。2018年12月65歳をもって退職。大学時代「動物の科学研究会」に参加。味の素在籍時、現「味の素バードサンクチュアリ」を開設する等、生きものを通した環境問題にも通じる。(趣味ラグビー 関東ラグビー協会理事)

2015年3月29日(日)0:21

alternaショップ
ページの先頭に戻る↑